編集後記

「神に向かってわたしの口は声をあげ」(詩66:17)
ラヴェルナ修道院の十字架

撮影 雨宮 慧

ゼーヘル 聖霊降臨の主日号 編集後記より

▼四日目はアッシジからフィレンツェへと向かいましが、その途中、聖フランチェスコが聖痕を受けたラヴェルナ山の修道院と隠棲修道士のカマルドリ修道会を訪ねました。上の写真はラヴェルナの修道院の廊下から外の十字架を撮ったものです。
▼ラヴェルナ山の日陰には雪が残っており、修道士さんでしょうか、道にこびりついた氷をつるはしで剥ぎ取っていました。その道を通って修道院に入ると、写真を撮った廊下が続き、その途中の扉を開いて外に出ると、聖フランチェスコが聖痕を受けたとされる岩場に行くことができます。
▼凍てついた雪に足をとられないように注意しながら廊下に戻り、さらに奥に入って階段を降ると、小さな聖堂がありました。そこでしばらく祈り、別の階段、つまり建物の外面に張り付く螺旋階段を上ってはじめて気づきました。なんと数百メートルもある絶壁の上に修道院は建てられていたのです。
▼景色は抜群です。しかし、気候は厳しかったはずです。晩年の聖フラチェスコがこのような場所に引きこもったのは、修道生活の理想を追い求めたからでしょうが、それにしても厳しい生き方です。       (雨宮)

BGM : Come Sing Unto the Lord

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