編集後記

「主の道について彼らは歌うでしょう」(詩138:5)
アッピア街道近くの水道橋

撮影 雨宮 慧

ゼーヘル 年間第16主日号 編集後記より

▼ヴェネツィアに二泊し、翌日、飛行場に水上タクシーで向かいましたが、なんと途中でタクシーがガソリン切れのため、漂うこと数分。空港から町に戻るタクシーに乗り換えさせてもらい、窮地を脱出し、飛行場に行くことができました。
▼他の人たちはウィーン経由で帰国しましたが、私はひとりローマに戻りました。ローマの数日間はほとんど予定なしの「センチメンタル・ジャニー」。まずはトレビの泉に近い母校へ行くことにしました。その途中、いつも通っていた床屋さんの前を通ると、店はなくなっていました。オペラの好きなお爺ちゃんで、見事な声で歌ってくれたこともありました。今は天国で自慢ののどを披露しているのでしょうか。
▼母校で指導教授に会いたいと思いましたが、あいにく不在。仕方なく、学校からの帰りによく歩いた道をたどることにしました。トレビの泉からパンテオン、そこからナボナ広場に抜け、テベレ川を渡り、バチカン近くのバス停でローマ郊外のコレッジオに向かいました。
▼コレッジオ周辺はマンションが立ち並び、二十年前とは様変わり。地下鉄も開通していました。しかし、コレッジオは昔のまま。しばし、ただずんでいました。   (雨宮)

BGM : Rondeau

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