編集後記

 

ゼーヘル 年間第11主日 編集後記より

▼3月21日にローマに戻り、翌22日はNHKの放送でお世話になった草柳さんたちと一緒にサンピエトロの地下のペトロの墓と言われる遺跡に入りました。今回はローマ在住の和田神父さんに通訳をお願いしたので、イタリア人ガイドの説明がよく理解できました。
▼一九四〇年代に初めて発掘が行われ、その結果、「一五〇年ごろバチカンの丘に四本の柱をもった墓が建てられ、その周囲をキリスト者の墓が囲むようになり、さらに四世紀になるとコンスタンティヌス大帝が丘を整地し、最初の大聖堂を建造し、遺骨の入った小箱を壁に隠した」ことが分かりました。この遺骨は「60―70歳の、頑丈な体格の男性」と鑑定されているそうです。
▼一五〇年ごろに作られた四本の柱の墓がすでにペトロの墓とみなされていたことは、その真上に祭壇が築かれ続けたことからも確かでしょうが、ペトロが殉教した六四年ごろから一五〇年の間は考古学的には空白のままということになります。
▼聖週間はローマで過ごし、27日にパリに移動し、ルーヴルを見たあと、ミラノに戻り、日本からの巡礼団に合流しました。左の写真は実に洒落たモザイク画ですが、最初の訪問地ナポリの博物館で撮りました。(雨宮)

山々の鳥をわたしはすべて知っている(詩50:11)
ナポリ考古学博物館(撮影 雨宮)

BGM : Sinfonia by BUXTEHUDE, Dietrich

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