編集後記

 

ゼーヘル 年間第15主日 編集後記より

▼4月5日の朝、目を覚ますとこの日も雨でした。しかも、昨日に比べると風が強く、最悪の天候にがっかりしました。
▼それにしても、なぜギリシア人はこうまで神殿が好きなのでしょう。アグリジェントだけでも、一キロほどの谷沿いに五つの神殿が残されています。パウロがアテネのアレオパゴスでの説教の冒頭で「アテネの皆さん、あらゆる点においてあなたがたが信仰のあつい方であることを、わたしは認めます」と述べているとおりです。
▼左の写真は神殿の谷の東端に建つヘラ神殿を遠くから撮ったものです。よく見るとお分かりいただけますが、今は修復中で覆いがかけられています。このヘラ神殿から数百メートル離れた西には、後に教会に転用されたコンコルディア神殿があり、さらに西には柱だけが残るエルコレ神殿、さらに現在は瓦礫状態のジュピター神殿と続いています。
▼その後、国立考古学博物館に行き、アグリジェントから発掘された品々を見ました。理解しやすい展示だし、素晴らしい博物館です。夜はタオルミーナのホテルで、シチリアワイン「Donnafugata」を有志で飲み、明日こそ晴れるようにと願いました。(雨宮)

神殿の群衆の中を共に行き来したものだった(詩55:15)
ヘラ神殿の遠望(撮影 雨宮)

BGM : Cantata by BUXTEHUDE, Dietrich

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