2634
eusebeia
エウセベイア
敬虔さ・神を畏れること
C・年間・25
七十人訳と同様に、新約聖書ではもっぱら神に対する態度を表して、「敬虔さ、神を畏れること」
(a)形容詞イディオス〈自分の〉を伴う与格形で、「自分の敬虔さによって」
▼使三12 これを見たペトロは、民衆に言った。「イスラエルの人たち、なぜこのことに驚くのですか。また、わたしたちがまるで自分の力や【信心】によって、この人を歩かせたかのように、なぜ、わたしたちを見つめるのですか。
(b)次のような前置詞に付属して
[前置詞ディア〈によって〉]
▽一クレメンス 三二4
[前置詞エンで、「(この上ない)敬虔さにおいて」]
▼1テモ二2 王たちやすべての高官のためにもささげなさい。わたしたちが常に【信心】と品位を保ち、平穏で落ち着いた生活を送るためです。
▽1テモ四7 俗悪で愚にもつかない作り話は退けなさい。【信心】のために自分を鍛えなさい。
▽1テモ四8 体の鍛錬も多少は役に立ちますが、【信心】は、この世と来るべき世での命を約束するので、すべての点で益となるからです。
▽1テモ六5 絶え間ない言い争いが生じるのです。これらは、精神が腐り、真理に背を向け、【信心】を利得の道と考える者の間で起こるものです。
▽1テモ六6 もっとも、【信心】は、満ち足りることを知る者には、大きな利得の道です。
▽1テモ六11 しかし、神の人よ、あなたはこれらのことを避けなさい。正義、【信心】、信仰、愛、忍耐、柔和を追い求めなさい。
[前置詞メタ〈を伴って〉で、「敬虔な心で」]
▼1クレメンス 一五1
(c)「中性複数の冠詞+前置詞プロス〈に関する〉+対格形」で、「敬虔さに属する事柄」
▼2ペト一3 主イエスは、御自分の持つ神の力によって、命と【信心】とにかかわるすべてのものを、わたしたちに与えてくださいました。それは、わたしたちを御自身の栄光と力ある業とで召し出してくださった方を認識させることによるのです。
(d)属格形で名詞モルフォーシス〈外形・見かけ〉に付属して、「敬虔さの外形、つまり見かけだけの敬虔」
▼2テモ三5 【信心】を装いながら、その実、信心の力を否定するようになります。こういう人々を避けなさい。
注― 使用一回。後者は代名詞
(e)名詞フィロクセニアー〈客を喜んで迎えること・歓待〉と並記されて
▼1クレメンス 一一1
(f)忍耐の結果であり、兄弟愛の原因となる敬虔さに
▼2ペト一6 知識には自制を、自制には忍耐を、忍耐には【信心】を、
▼2ぺト一7 【信心】には兄弟愛を、兄弟愛には愛を加えなさい。
(g)「前置詞エン+固有名詞クリーストス〈キリスト〉の与格」を伴って、「キリスト者の敬虔さ」
▼1クレメンス 一2
(h)動詞フィロポネオー〈骨折りの努力をする〉と共に使われて、「敬虔さのために努力する」
▼2クレメンス 一九1
(i)「敬虔な信仰、信心、宗教心」の意味で
[前置詞カタ+対格形で、「敬虔な信仰に応じた」]
▼1テモ六3 異なる教えを説き、わたしたちの主イエス・キリストの健全な言葉にも、【信心】に基づく教えにも従わない者がいれば、
▼テト一1 神の僕、イエス・キリストの使徒パウロから――わたしが使徒とされたのは、神に選ばれた人々の信仰を助け、彼らを【信心】に一致する真理の認識に導くためです。
[属格形で、名詞ミュステーリオン〈神秘〉に付属して、「信仰心の神秘」]
▼1テモ三16 【信心】の秘められた真理は確かに偉大です。すなわち、キリストは肉において現れ、″霊″において義とされ、天使たちに見られ、異邦人の間で宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた。
(j)複数形で、「敬虔な行い」
▼2ペト三11 このように、すべてのものは滅び去るのですから、あなたがたは聖なる【信心深い】生活を送らなければなりません。