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grammateus
  グラムマテウス
     書記・律法学者

B・年間・31


(1)書記、書記官
(a)エフェソの上級役人の肩書き
▼使一九35 そこで、町の【書記官】が群衆をなだめて言った。「エフェソの諸君、エフェソの町が、偉大なアルテミスの神殿と天から降って来た御神体との守り役であることを、知らない者はないのだ。

(2)新約聖書時代のユダヤ人の間では、「律法の専門家、律法に精通した学者、律法学者」を表す
(a)祭司長と一緒に言及される(祭司長、長老と共に、サンヘドリン(最高法院)を構成するメンバー)
▼マタ二4 王は民の祭司長たちや【律法学者たち】を皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。
▼マタ一六21 このときから、イエスは、御自分が必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、【律法学者たち】から多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている、と弟子たちに打ち明け始められた。
▼マタ二〇18 「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子は、祭司長たちや【律法学者たち】に引き渡される。彼らは死刑を宣告して、
▼マタ二一15 他方、祭司長たちや、【律法学者たち】は、イエスがなさった不思議な業を見、境内で子供たちまで叫んで、「ダビデの子にホサナ」と言うのを聞いて腹を立て、
▼マタ二七41 同じように、祭司長たちも【律法学者たち】や長老たちと一緒に、イエスを侮辱して言った。
▼マコ八31 それからイエスは、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、【律法学者たち】から排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている、と弟子たちに教え始められた。
▼マコ十33 「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子は祭司長たちや【律法学者たち】に引き渡される。彼らは死刑を宣告して異邦人に引き渡す。
▼マコ一一18 祭司長たちや【律法学者たち】はこれを聞いて、イエスをどのようにして殺そうかと謀った。群衆が皆その教えに打たれていたので、彼らはイエスを恐れたからである。
▼マコ一一27 一行はまたエルサレムに来た。イエスが神殿の境内を歩いておられると、祭司長、【律法学者】、長老たちがやって来て
▼マコ一四1 さて、過越祭と除酵祭の二日前になった。祭司長たちや【律法学者たち】は、なんとか計略を用いてイエスを捕らえて殺そうと考えていた。
▼マコ一四43 さて、イエスがまだ話しておられると、十二人の一人であるユダが進み寄って来た。祭司長、【律法学者】、長老たちの遣わした群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。
▼マコ一四53 人々は、イエスを大祭司のところへ連れて行った。祭司長、長老、【律法学者たち】が皆、集まって来た。
▼マコ一五1 夜が明けるとすぐ、祭司長たちは、長老や【律法学者たち】と共に、つまり最高法院全体で相談した後、イエスを縛って引いて行き、ピラトに渡した。
▼マコ一五31 同じように、祭司長たちも【律法学者たち】と一緒になって、代わる代わるイエスを侮辱して言った。「他人は救ったのに、自分は救えない。
▼ペトロ福音書 八31 
(b)ファリサイ派の人々と一緒に言及される
▼マタ五20 言っておくが、あなたがたの義が【律法学者】やファリサイ派の人々の義にまさっていなければ、あなたがたは決して天の国に入ることができない。」
▼マタ一二38 すると、何人かの【律法学者】とファリサイ派の人々がイエスに、「先生、しるしを見せてください」と言った。
▼マタ一五1 そのころ、ファリサイ派の人々と【律法学者たち】が、エルサレムからイエスのもとへ来て言った。
▼マタ二三2 「【律法学者たち】やファリサイ派の人々は、モーセの座に着いている。
▼マタ二三13ー15 【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。人々の前で天の国を閉ざすからだ。自分が入らないばかりか、入ろうとする人をも入らせない。▼【律法学者】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。だからあなたたちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。▼【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。改宗者を一人つくろうとして、海と陸を巡り歩くが、改宗者ができると、自分より倍も悪い地獄の子にしてしまうからだ。
▼マタ二三23 【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。薄荷、いのんど、茴香の十分の一は献げるが、律法の中で最も重要な正義、慈悲、誠実はないがしろにしているからだ。これこそ行うべきことである。もとより、十分の一の献げ物もないがしろにしてはならないが。
▼マタ二三25 【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。杯や皿の外側はきれいにするが、内側は強欲と放縦で満ちているからだ。
▼マタ二三27 【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。白く塗った墓に似ているからだ。外側は美しく見えるが、内側は死者の骨やあらゆる汚れで満ちている。
▼マタ二三29 【律法学者たち】とファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正しい人の記念碑を飾ったりしているからだ。
▼マタ二三34 だから、わたしは預言者、知者、【学者】をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。
▼マコ二16 ファリサイ派の【律法学者】は、イエスが罪人や徴税人と一緒に食事をされるのを見て、弟子たちに、「どうして彼は徴税人や罪人と一緒に食事をするのか」と言った。
▼マコ七1 ファリサイ派の人々と数人の【律法学者たち】が、エルサレムから来て、イエスのもとに集まった。
▼マコ七5 そこで、ファリサイ派の人々と【律法学者たち】が尋ねた。「なぜ、あなたの弟子たちは昔の人の言い伝えに従って歩まず、汚れた手で食事をするのですか。」
▼使二三9 そこで、騒ぎは大きくなった。ファリサイ派の数人の【律法学者】が立ち上がって激しく論じ、「この人には何の悪い点も見いだせない。霊か天使かが彼に話しかけたのだろうか」と言った。
(c)知者(ソフォス)と一緒に言及される。
▼1コリ一20 知恵のある人はどこにいる。【学者】はどこにいる。この世の論客はどこにいる。神は世の知恵を愚かなものにされたではないか。

(3)キリスト教の「学者」
(a)次の用例はこれに分類される
▼マタ一三52 そこで、イエスは言われた。「だから、天の国のことを学んだ【学者】は皆、自分の倉から新しいものと古いものを取り出す一家の主人に似ている。」
(b)おそらく次の用例も
▼マタ二三34 だから、わたしは預言者、知者、【学者】をあなたたちに遣わすが、あなたたちはその中のある者を殺し、十字架につけ、ある者を会堂で鞭打ち、町から町へと追い回して迫害する。





[バウワーが分類しなかった用例]
◆マタ七29 彼らの【律法学者】のようにではなく、権威ある者としてお教えになったからである。
◆マタ八19 そのとき、ある【律法学者】が近づいて、「先生、あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」と言った。
◆マタ九3 ところが、【律法学者】の中に、「この男は神を冒涜している」と思う者がいた。
◆マタ一七10 彼らはイエスに、「なぜ、【律法学者】は、まずエリヤが来るはずだと言っているのでしょうか」と尋ねた。
◆マタ二六57 人々はイエスを捕らえると、大祭司カイアファのところへ連れて行った。そこには、【律法学者たち】や長老たちが集まっていた。
◆マコ一22 人々はその教えに非常に驚いた。【律法学者】のようにではなく、権威ある者としてお教えになったからである。
◆マコ二6 ところが、そこに【律法学者】が数人座っていて、心の中であれこれと考えた。
◆マコ三22 エルサレムから下って来た【律法学者たち】も、「あの男はベルゼブルに取りつかれている」と言い、また、「悪霊の頭の力で悪霊を追い出している」と言っていた。
◆マコ九11 そして、イエスに、「なぜ、【律法学者】は、まずエリヤが来るはずだと言っているのでしょうか」と尋ねた。
◆マコ九14 一同がほかの弟子たちのところに来てみると、彼らは大勢の群衆に取り囲まれて、【律法学者たち】と議論していた。
◆マコ一二28 彼らの議論を聞いていた一人の【律法学者】が進み出、イエスが立派にお答えになったのを見て、尋ねた。「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか。」
◆マコ一二32 【律法学者】はイエスに言った。「先生、おっしゃるとおりです。『神は唯一である。ほかに神はない』とおっしゃったのは、本当です。
◆マコ一二35 イエスは神殿の境内で教えていたとき、こう言われた。「どうして【律法学者たち】は、『メシアはダビデの子だ』と言うのか。
◆マコ一二38 イエスは教えの中でこう言われた。「【律法学者】に気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ることや、広場で挨拶されること、
◆ルカ五21 ところが、【律法学者たち】やファリサイ派の人々はあれこれと考え始めた。「神を冒涜するこの男は何者だ。ただ神のほかに、いったいだれが、罪を赦すことができるだろうか。」
◆ルカ五30 ファリサイ派の人々やその派の【律法学者たち】はつぶやいて、イエスの弟子たちに言った。「なぜ、あなたたちは、徴税人や罪人などと一緒に飲んだり食べたりするのか。」
◆ルカ六7 【律法学者たち】やファリサイ派の人々は、訴える口実を見つけようとして、イエスが安息日に病気をいやされるかどうか、注目していた。
◆ルカ九22 次のように言われた。「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、【律法学者たち】から排斥されて殺され、三日目に復活することになっている。」
◆ルカ一一53 イエスがそこを出て行かれると、【律法学者】やファリサイ派の人々は激しい敵意を抱き、いろいろの問題でイエスに質問を浴びせ始め、
◆ルカ一五2 すると、ファリサイ派の人々や【律法学者たち】は、「この人は罪人たちを迎えて、食事まで一緒にしている」と不平を言いだした。
◆ルカ一九47 毎日、イエスは境内で教えておられた。祭司長、【律法学者】、民の指導者たちは、イエスを殺そうと謀ったが、
◆ルカ二〇1 ある日、イエスが神殿の境内で民衆に教え、福音を告げ知らせておられると、祭司長や【律法学者たち】が、長老たちと一緒に近づいて来て、
◆ルカ二〇19 そのとき、【律法学者たち】や祭司長たちは、イエスが自分たちに当てつけてこのたとえを話されたと気づいたので、イエスに手を下そうとしたが、民衆を恐れた。
◆ルカ二〇39 そこで、【律法学者の中には】、「先生、立派なお答えです」と言う者もいた。注|部分を表す属格
◆ルカ二〇46 「【律法学者】に気をつけなさい。彼らは長い衣をまとって歩き回りたがり、また、広場で挨拶されること、会堂では上席、宴会では上座に座ることを好む。
◆ルカ二二2 祭司長たちや【律法学者たち】は、イエスを殺すにはどうしたらよいかと考えていた。彼らは民衆を恐れていたのである。
◆ルカ二二66 夜が明けると、民の長老会、祭司長たちや【律法学者たち】が集まった。そして、イエスを最高法院に連れ出して、
◆ルカ二三10 祭司長たちと【律法学者たち】はそこにいて、イエスを激しく訴えた。
◆ヨハ八3 そこへ、【律法学者たち】やファリサイ派の人々が、姦通の現場で捕らえられた女を連れて来て、真ん中に立たせ、
◆使四5 次の日、議員、長老、【律法学者たち】がエルサレムに集まった。
◆使六12 また、民衆、長老たち、【律法学者たち】を扇動して、ステファノを襲って捕らえ、最高法院に引いて行った。