4781
pneuma
プネウマ
風・息・霊魂・霊
C・四旬・1
(1)風の動き・気息
(α)風
(a)「風」が吹く
▼ヨハ三8a 【風】は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。【霊】から生まれた者も皆そのとおりである。」
[風に満ちた舟の帆]
▼ポリュカルポスの殉教 一五2
(b)神が御自分の天使を「風」とする
▼ヘブ一7 また、天使たちに関しては、「神は、その天使たちを【風】とし、御自分に仕える者たちを燃える炎とする」と言われ、
▼1クレメンス 三六3
(β)吸い込んだ空気を吐き出すこと・吐息・息吹
(a)主イエスは口から吐く「息で」不法の者を殺す
▼2テサ二8 その時が来ると、不法の者が現れますが、主イエスは彼を御自分の口から吐く【息で】殺し、来られるときの御姿の輝かしい光で滅ぼしてしまわれます。
注― 与格形
(2)体に生命力を与える「息・生気・霊魂」
(a)動詞アフィーエーミ〈後に残す・捨てる〉の目的語になって、「息絶える」
▼マタ二七50 しかし、イエスは再び大声で叫び、【息】を引き取られた。
[ヨハネは動詞パラディドーミ〈渡す〉を使う]
▼ヨハ一九30 イエスは、このぶどう酒を受けると、「成し遂げられた」と言い、頭を垂れて【息】を引き取られた。
(b)死者の体に戻った「生気」
▼ルカ八55 すると娘は、その【霊】が戻って、すぐに起き上がった。イエスは、娘に食べ物を与えるように指図をされた。
(c)神やイエスに「霊を」委ねる
▼ルカ二三46 イエスは大声で叫ばれた。「父よ、わたしの【霊】を御手にゆだねます。」こう言って息を引き取られた。
▼使七59 人々が石を投げつけている間、ステファノは主に呼びかけて、「主イエスよ、わたしの【霊】をお受けください」と言った。
▼ヤコブ原福音書 二三3
(d)「魂を」欠いた肉体は死んでいる
▼ヤコ二26 【魂】のない肉体が死んだものであるように、行いを伴わない信仰は死んだものです。
(e)神から出る命の「息」
▼黙一一11 三日半たって、命の【息】が神から出て、この二人に入った。彼らが立ち上がると、これを見た人々は大いに恐れた。
(f)獣の像に生気を与える「霊」(これによって獣の像は語り、キリスト者を殺すことができる)
▼黙一三15 第二の獣は、獣の像に【息】を吹き込むことを許されて、獣の像がものを言うことさえできるようにし、獣の像を拝もうとしない者があれば、皆殺しにさせた。
(g)人の死後も天上で、一つの独立した存在として生き続ける「霊魂」
▼ヘブ一二23 天に登録されている長子たちの集会、すべての人の審判者である神、完全なものとされた正しい人たちの【霊】、
(h)聖書外資料によれば、「霊魂」は地下や空中に存在し、高く上昇するのを妨げようとする悪い霊の妨害にあっている
▼1ペト三19 そして、霊においてキリストは、捕らわれていた【霊たち】のところへ行って宣教されました。 (使用は一回、前者は関係代名詞)
注― イエスが陰府に下ったときにせよ、天に帰ったときにせよ、これが地獄の死者の霊へのイエスの宣教であるなら、ここに分類される
(i)キリストに使われ、サルクス〈肉〉とは対照的に、死によって滅びず、死後もそのものとして生き続ける部分としての「霊」
▼1ペト三18 キリストも、罪のためにただ一度苦しまれました。正しい方が、正しくない者たちのために苦しまれたのです。あなたがたを神のもとへ導くためです。キリストは、肉では死に渡されましたが、【霊では】生きる者とされたのです。
注― 与格形
▼ロマ一4 聖なる【霊】によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。
▽1テモ三16 信心の秘められた真理は確かに偉大です。すなわち、キリストは肉において現れ、″【霊】″において義とされ、天使たちに見られ、異邦人の間で宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた。
(3)人間存在の一部としての「精神・霊魂」
(α)サルクス〈肉体〉と共に使われ、非物質的側面を指す
(a)一般的に
▼2コリ七1 愛する人たち、わたしたちは、このような約束を受けているのですから、肉と【霊】のあらゆる汚れから自分を清め、神を畏れ、完全に聖なる者となりましょう。
▼コロ二5 わたしは体では離れていても、【霊では】あなたがたと共にいて、あなたがたの正しい秩序と、キリストに対する固い信仰とを見て喜んでいます。
注― 与格形
(b)「肉と霊」という表現は外的側面と内的側面をもった人間存在の全体を表す
[イグナティオスの手紙で]
▼イグナティオスの手紙
マグネシアのキリスト者へ 一2
▼イグナティオスの手紙
マグネシアのキリスト者へ 一三1a
▼イグナティオスの手紙
トラレスのキリスト者へ 題辞
▼イグナティオスの手紙
トラレスのキリスト者へ 一二1
▼イグナティオスの手紙
ローマのキリスト者へ 題辞
▼イグナティオスの手紙
スミルナのキリスト者へ 一1
▼イグナティオスの手紙
ポリュカルポスへ 五1
[サルクスの代わりにソーマ〈体〉が使われ]
▼1コリ五3 わたしは体では離れていても【霊では】そこにいて、現に居合わせた者のように、そんなことをした者を既に裁いてしまっています。
▼1コリ五4 つまり、わたしたちの主イエスの名により、わたしたちの主イエスの力をもって、あなたがたとわたしの【霊】が集まり、
▼1コリ五5 このような者を、その肉が滅ぼされるようにサタンに引き渡したのです。それは主の日に彼の【霊】が救われるためです。
▼1コリ七34 心が二つに分かれてしまいます。独身の女や未婚の女は、体も【霊】も聖なる者になろうとして、主のことに心を遣いますが、結婚している女は、どうすれば夫に喜ばれるかと、世の事に心を遣います。
(c)人間の内的な生気がプシュケー〈命・魂・心〉とプネウマ〈霊〉に分けられる
▼ヘブ四12 というのは、神の言葉は生きており、力を発揮し、どんな両刃の剣よりも鋭く、精神と【霊】、関節と骨髄とを切り離すほどに刺し通して、心の思いや考えを見分けることができるからです。
▽フィリ一27 ひたすらキリストの福音にふさわしい生活を送りなさい。そうすれば、そちらに行ってあなたがたに会うにしても、離れているにしても、わたしは次のことを聞けるでしょう。あなたがたは一つの【霊】によってしっかり立ち、心を合わせて福音の信仰のために共に戦っており、
(d)「プネウマとプシュケーとソーマ」で、「霊も魂も体も」
▼1テサ五23 どうか、平和の神御自身が、あなたがたを全く聖なる者としてくださいますように。また、あなたがたの【霊】も魂も体も何一つ欠けたところのないものとして守り、わたしたちの主イエス・キリストの来られるとき、非のうちどころのないものとしてくださいますように。
[ソーマの代わりにサルクス]
▼イグナティオスの手紙
フィラデルフィアのキリスト者へ 一一2
(β)洞察力、感情、意志の源泉・座として(一般に人間の内的な生活を表す部分として)
(a)次のような動詞と共に(多くは与格形で)
[動詞エピギノースコー〈知る〉]
▼マコ二8 イエスは、彼らが心の中で考えていることを、御自分の【霊の力で】すぐに知って言われた。「なぜ、そんな考えを心に抱くのか。
[動詞アナステナゾー〈ため息をもらす〉]
▼マコ八12 イエスは、【心の中で】深く嘆いて言われた。「どうして、今の時代の者たちはしるしを欲しがるのだろう。はっきり言っておく。今の時代の者たちには、決してしるしは与えられない。」
[動詞アガッリアオー〈喜ぶ〉]
▼ルカ一47 「わたしの魂は主をあがめ、わたしの【霊】は救い主である神を喜びたたえます。」
注― シラ九9と同じく、一46で使われているプシュケー〈魂〉との対句である
▼ルカ十21 そのとき、イエスは聖【霊】によって喜びにあふれて言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。
[動詞エムブリマオマイ〈鼻を鳴らす・叱る〉]
▼ヨハ一一33 イエスは、彼女が泣き、一緒に来たユダヤ人たちも泣いているのを見て、【心】に憤りを覚え、興奮して、
[動詞タラッソー〈動揺させる〉の受動態]
▼ヨハ一三21 イエスはこう話し終えると、【心】を騒がせ、断言された。「はっきり言っておく。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている。」
[動詞パロクシュノー〈刺激する・怒らせる〉]
▼使一七16 パウロはアテネで二人を待っている間に、この町の至るところに偶像があるのを見て憤慨した。
注― 訳出なし、直訳― 「[彼のうちで彼の]霊は[憤慨した]」
[動詞ゼオー〈沸騰する〉の現在分詞]
▼使一八25 彼は主の道を受け入れており、イエスのことについて【熱心に】語り、正確に教えていたが、ヨハネの洗礼しか知らなかった。
[動詞クラタイオオー〈強くする〉の受動態]
▼ルカ一80 幼子は身も【心】も健やかに育ち、イスラエルの人々の前に現れるまで荒れ野にいた。
[動詞ティセーミ〈置く〉の中動態]
▼使一九21 このようなことがあった後、パウロは、マケドニア州とアカイア州を通りエルサレムに行こうと【決心し】、「わたしはそこへ行った後、ローマも見なくてはならない」と言った。
(b)前置詞エン〈おいて〉と共に、「霊によって」(神を純粋に、内的に礼拝することであり、神聖な時や場所、器具、祭儀とは少しも関係がない)
▼ヨハ四23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、【霊】と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である。なぜなら、父はこのように礼拝する者を求めておられるからだ。
▽ヨハ四24b 神は【霊】である。だから、神を礼拝する者は、【霊】と真理をもって礼拝しなければならない。」
(c)動詞シュントリボー〈砕く〉の受動態完了分詞を伴って、「砕かれて、へりくだった心」
▼1クレメンス 一八17
▼1クレメンス 五二4
▼2クレメンス 二〇4
▼ヘルマスの牧者第三の幻 一二2
▼ヘルマスの牧者第三の幻 一三2
(d)パウロ書簡での用法。パウロの確信によれば、キリスト者は(神的な)プネウマ〈霊〉を所有しており、そのために、その他のすべての人間と違っている。そこで、パウロは信仰者の内的なあり方を特徴づけるために、この言葉を好んで選ぶ
[心から(神に)仕えている]
▼ロマ一9 わたしは、御子の福音を宣べ伝えながら【心】から神に仕えています。その神が証ししてくださることですが、わたしは、祈るときにはいつもあなたがたのことを思い起こし、
[心に不安を抱いていた]
▼2コリ二13 兄弟テトスに会えなかったので、不安の【心】を抱いたまま人々に別れを告げて、マケドニア州に出発しました。
▽2コリ七13 こういうわけでわたしたちは慰められたのです。この慰めに加えて、テトスの喜ぶさまを見て、わたしたちはいっそう喜びました。彼の【心】があなたがた一同のお陰で元気づけられたからです。
[単に、その人自身を表して]
▼ロマ八16 この【霊】こそは、わたしたちが神の子供であることを、わたしたちの【霊】と一緒になって証ししてくださいます。
▼1コリ一六18 【わたし】とあなたがたとを元気づけてくれたのです。このような人たちを重んじてください。
注― 所有代名詞エモス〈わたしの〉と共に、直訳|「[わたしの]霊」
▼ガラ六18 兄弟たち、わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの【霊】と共にあるように、アーメン。
▼フィリ四23 主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの【霊】と共にあるように。
▼フィレ25 主イエス・キリストの恵みが、あなたがたの【霊】と共にあるように。
▽2テモ四22 主があなたの【霊】と共にいてくださるように。恵みがあなたがたと共にあるように。
(e)類似の用例、イグナティオスの手紙で「わたしの霊」は「(価値のない)わたし」を表す
▼イグナティオスの手紙
エフェソのキリスト者へ 一八1
▼イグナティオスの手紙
ローマのキリスト者へ 九3
(f)次の用例では、人間の内的な生活の一部、すなわち意志に関わる部分だけを指す
▼マタ二六41 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。【心】は燃えても、肉体は弱い。」
▼マコ一四38 誘惑に陥らぬよう、目を覚まして祈っていなさい。【心】は燃えても、肉体は弱い。」
▼ポリュカルポスの手紙 七2
(貧しさ、不安、苦難への恐れなどは、肉体に帰せられる)
(g)マタ五3「霊において貧しい人々」の意味を確定するのは難しい。これは「内面において貧しい人々」の意味だろう。なぜなら、彼らは霊的な豊かさを誇るファリサイ派からは遠くかけ離れた存在だからである。
▼マタ五3 「【心】の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。
(γ)精神状態・心情・心構え
(a)柔和な「心」
▼1コリ四21 あなたがたが望むのはどちらですか。わたしがあなたがたのところへ鞭を持って行くことですか、それとも、愛と柔和な【心】で行くことですか。
▽ガラ六1 兄弟たち、万一だれかが不注意にも何かの罪に陥ったなら、″霊″に導かれて生きているあなたがたは、そういう人を柔和な【心】で正しい道に立ち帰らせなさい。あなた自身も誘惑されないように、自分に気をつけなさい。
(b)名詞ヌース〈思考・心〉の属格を伴って
▼エフェ四23 【心の底から】新たにされて、
(c)落ち着いた「心」
▼1ペト三4 むしろそれは、柔和でしとやかな【気立て】という朽ちないもので飾られた、内面的な人柄であるべきです。このような装いこそ、神の御前でまことに価値があるのです。
(4)感覚で捉えることができるものとは対照的な、一つの独立した存在としての「霊」
(α)神ご自身を指して
(a)神は「霊」である
▼ヨハ四24a 神は【霊】である。だから、神を礼拝する者は、【霊】と真理をもって礼拝しなければならない。」
(β)善い、あるいは明確に述べられていなくても、悪い霊や霊的存在を指して
(a)名詞アンゲロス〈天使〉と一緒に
▼使二三8・9 サドカイ派は復活も天使も【霊】もないと言い、ファリサイ派はこのいずれをも認めているからである。▼そこで、騒ぎは大きくなった。ファリサイ派の数人の律法学者が立ち上がって激しく論じ、「この人には何の悪い点も見いだせない。【霊】か天使かが彼に話しかけたのだろうか」と言った。
(b)神はすべての「霊の」創造者にして監督者
▼1クレメンス 五九3b
▼1クレメンス 五九3a
▽1クレメンス 六四
[諸霊の父]
▼ヘブ一二9 更にまた、わたしたちには、鍛えてくれる肉の父があり、その父を尊敬していました。それなら、なおさら、【霊】の父に服従して生きるのが当然ではないでしょうか。
(c)形容詞レイテュールギコス〈務めを行う〉を伴って、神に仕え、人との仲介者としての「霊」
▼ヘブ一14 天使たちは皆、奉仕する【霊】であって、救いを受け継ぐことになっている人々に仕えるために、遣わされたのではなかったですか。
(d)黙示録に登場する(神の)七つの「霊」
▼黙一4 ヨハネからアジア州にある七つの教会へ。今おられ、かつておられ、やがて来られる方から、また、玉座の前におられる七つの【霊】から、更に、証人、誠実な方、死者の中から最初に復活した方、地上の王たちの支配者、イエス・キリストから恵みと平和があなたがたにあるように。わたしたちを愛し、御自分の血によって罪から解放してくださった方に、
▼黙三1 サルディスにある教会の天使にこう書き送れ。『神の七つの【霊】と七つの星とを持っている方が、次のように言われる。「わたしはあなたの行いを知っている。あなたが生きているとは名ばかりで、実は死んでいる。
▼黙四5 玉座からは、稲妻、さまざまな音、雷が起こった。また、玉座の前には、七つのともし火が燃えていた。これは神の七つの【霊】である。
▼黙五6 わたしはまた、玉座と四つの生き物の間、長老たちの間に、屠られたような小羊が立っているのを見た。小羊には七つの角と七つの目があった。この七つの目は、全地に遣わされている神の七つの【霊】である。
(e)亡霊
▼ルカ二四37 彼らは恐れおののき、【亡霊】を見ているのだと思った。
▼ルカ二四39 わたしの手や足を見なさい。まさしくわたしだ。触ってよく見なさい。【亡霊】には肉も骨もないが、あなたがたに見えるとおり、わたしにはそれがある。」
(γ)特に共観福音書の奇跡物語に登場する悪霊
(a)形容詞アカサルトスを伴って、「汚れた霊」
▼マタ一二43 「汚れた【霊】は、人から出て行くと、砂漠をうろつき、休む場所を探すが、見つからない。
▼マコ一23 そのとき、この会堂に汚れた【霊】に取りつかれた男がいて叫んだ。
▼マコ一26 汚れた【霊】はその人にけいれんを起こさせ、大声をあげ出て行った。
▼マコ三30 イエスがこう言われたのは、「彼は汚れた【霊】に取りつかれている」と人々が言っていたからである。
▼マコ五2 イエスが舟から上がられるとすぐに、汚れた【霊】に取りつかれた人が墓場からやって来た。
▼マコ五8 イエスが、「汚れた【霊】、この人から出て行け」と言われたからである。
▼マコ七25 汚れた【霊】に取りつかれた幼い娘を持つ女が、すぐにイエスのことを聞きつけ、来てその足もとにひれ伏した。
▼マコ九25a イエスは、群衆が走り寄って来るのを見ると、汚れた【霊】をお叱りになった。「ものも言わせず、耳も聞こえさせない【霊】、わたしの命令だ。この子から出て行け。二度とこの子の中に入るな。」
▼ルカ八29 イエスが、汚れた【霊】に男から出るように命じられたからである。この人は何回も汚れた霊に取りつかれたので、鎖でつながれ、足枷をはめられて監視されていたが、それを引きちぎっては、悪霊によって荒れ野へと駆り立てられていた。
注― 使用一回、後者は補足
▼ルカ九42 その子が来る途中でも、悪霊は投げ倒し、引きつけさせた。イエスは汚れた【霊】を叱り、子供をいやして父親にお返しになった。
▼ルカ一一24 「汚れた【霊】は、人から出て行くと、砂漠をうろつき、休む場所を探すが、見つからない。それで、『出て来たわが家に戻ろう』と言う。
▼黙一八2 天使は力強い声で叫んだ。「倒れた。大バビロンが倒れた。そして、そこは悪霊どもの住みか、あらゆる汚れた【霊】の巣窟、あらゆる汚れた鳥の巣窟、あらゆる汚れた忌まわしい獣の巣窟となった。
[複数形で]
▼マタ十1 イエスは十二人の弟子を呼び寄せ、汚れた【霊】に対する権能をお授けになった。汚れた霊を追い出し、あらゆる病気や患いをいやすためであった。
注― 使用一回、後者は代名詞
▼マコ一27 人々は皆驚いて、論じ合った。「これはいったいどういうことなのだ。権威ある新しい教えだ。この人が汚れた【霊】に命じると、その言うことを聴く。」
▼マコ三11 汚れた【霊ども】は、イエスを見るとひれ伏して、「あなたは神の子だ」と叫んだ。
▼マコ五13 イエスがお許しになったので、汚れた【霊ども】は出て、豚の中に入った。すると、二千匹ほどの豚の群れが崖を下って湖になだれ込み、湖の中で次々とおぼれ死んだ。
▼マコ六7 そして、十二人を呼び寄せ、二人ずつ組にして遣わすことにされた。その際、汚れた【霊に対する】権能を授け、
注― 複数属格形
▼ルカ四36 人々は皆驚いて、互いに言った。「この言葉はいったい何だろう。権威と力とをもって汚れた【霊】に命じると、出て行くとは。」
▼ルカ六18 イエスの教えを聞くため、また病気をいやしていただくために来ていた。汚れた【霊】に悩まされていた人々もいやしていただいた。
▼使五16 また、エルサレム付近の町からも、群衆が病人や汚れた【霊】に悩まされている人々を連れて集まって来たが、一人残らずいやしてもらった。
▼使八7 実際、汚れた【霊】に取りつかれた多くの人たちからは、その霊が大声で叫びながら出て行き、多くの中風患者や足の不自由な人もいやしてもらった。
注― 使用一回、後者は補足
▼黙一六13 わたしはまた、竜の口から、獣の口から、そして、偽預言者の口から、蛙のような汚れた三つの【霊】が出て来るのを見た。
(b)形容詞ポネーロスを伴って、「悪い霊」
▼使一九15 悪【霊】は彼らに言い返した。「イエスのことは知っている。パウロのこともよく知っている。だが、いったいお前たちは何者だ。」
▼使一九16 そして、悪【霊】に取りつかれている男が、この祈祷師たちに飛びかかって押さえつけ、ひどい目に遭わせたので、彼らは裸にされ、傷つけられて、その家から逃げ出した。
[複数形で]
▼ルカ七21 そのとき、イエスは病気や苦しみや悪【霊】に悩んでいる多くの人々をいやし、大勢の盲人を見えるようにしておられた。
▼ルカ八2 悪【霊】を追い出して病気をいやしていただいた何人かの婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア、
▼使一九12 彼が身に着けていた手ぬぐいや前掛けを持って行って病人に当てると、病気はいやされ、悪【霊ども】も出て行くほどであった。
▼使一九13 ところが、各地を巡り歩くユダヤ人の祈祷師たちの中にも、悪【霊ども】に取りつかれている人々に向かい、試みに、主イエスの名を唱えて、「パウロが宣べ伝えているイエスによって、お前たちに命じる」と言う者があった。
(c)形容詞アラロス〈しゃべれない〉を伴って、「口をきけなくする霊」
▼マコ九17 群衆の中のある者が答えた。「先生、息子をおそばに連れて参りました。この子は【霊】に取りつかれて、ものが言えません。
▽マコ九25b イエスは、群衆が走り寄って来るのを見ると、汚れた【霊】をお叱りになった。「ものも言わせず、耳も聞こえさせない【霊】、わたしの命令だ。この子から出て行け。二度とこの子の中に入るな。」
(d)名詞ピュソーン〈占いの霊〉を伴って、「占いの霊」
▼使一六16 わたしたちは、祈りの場所に行く途中、占いの【霊】に取りつかれている女奴隷に出会った。この女は、占いをして主人たちに多くの利益を得させていた。
注― 名詞ピューソーン〈占いの霊〉と同格
(e)名詞アスセネイア〈病気〉の属格を伴って、「病の霊」
▼ルカ一三11 そこに、十八年間も病の【霊】に取りつかれている女がいた。腰が曲がったまま、どうしても伸ばすことができなかった。
(f)「名詞ダイモニオン〈悪霊〉の属格+形容詞アカサルトスの属格」を伴って、「汚れた悪霊」
▼ルカ四33 ところが会堂に、汚れた悪【霊】に取りつかれた男がいて、大声で叫んだ。
[複数形]
▼黙一六14 これはしるしを行う悪霊どもの【霊】であって、全世界の王たちのところへ出て行った。それは、全能者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである。
(g)単独で「悪霊」を表す
▼マコ九20 人々は息子をイエスのところに連れて来た。【霊】は、イエスを見ると、すぐにその子を引きつけさせた。その子は地面に倒れ、転び回って泡を吹いた。
▼ルカ九39 【悪霊】が取りつくと、この子は突然叫びだします。悪霊はこの子にけいれんを起こさせて泡を吹かせ、さんざん苦しめて、なかなか離れません。
注― 使用一回、後者は補足
▼使一六18 彼女がこんなことを幾日も繰り返すので、パウロはたまりかねて振り向き、その【霊】に言った。「イエス・キリストの名によって命じる。この女から出て行け。」すると即座に、霊が彼女から出て行った。
注― 使用一回、後者は補足
[複数形]
▼マタ八16 夕方になると、人々は悪霊に取りつかれた者を大勢連れて来た。イエスは言葉で【悪霊】を追い出し、病人を皆いやされた。
▼マタ一二45 そこで、出かけて行き、自分よりも悪いほかの七つの【霊】を一緒に連れて来て、中に入り込んで、住み着く。そうなると、その人の後の状態は前よりも悪くなる。この悪い時代の者たちもそのようになろう。」
▼ルカ十20 しかし、【悪霊】があなたがたに服従するからといって、喜んではならない。むしろ、あなたがたの名が天に書き記されていることを喜びなさい。」
▼ルカ一一26 そこで、出かけて行き、自分よりも悪いほかの七つの【霊】を連れて来て、中に入り込んで、住み着く。そうなると、その人の後の状態は前よりも悪くなる。」
▼1ペト三19 そして、霊においてキリストは、捕らわれていた【霊たち】のところへ行って宣教されました。
注― 前者は関係代名詞、悪魔的な諸力、悪霊、堕天使を表しているなら、この項に分類できる(参照・・)
(h)ヘルマス文書も、独立した存在を保つ「悪い霊」という概念を用いており、この霊は人の内面に住んで活動し、同じように人の内面に住もうとする聖霊を力ずくで押しのけようとする
▼ヘルマスの牧者第五のいましめ 一2|4
▼ヘルマスの牧者第五のいましめ 二5|8
▼ヘルマスの牧者第十のいましめ 一2
[聖霊と対比されて]
▼ヘルマスの牧者第五のいましめ 一2
[悪しき霊は短気として現れる]
▼ヘルマスの牧者第五のいましめ 一3
▼ヘルマスの牧者第五のいましめ 二8
▼ヘルマスの牧者第十のいましめ 一2
[悪しき霊は二心として現れる]
▼ヘルマスの牧者第九のいましめ 11
▼ヘルマスの牧者第十のいましめ 一2
[悪しき霊は悲しみとして現れる]
▼ヘルマスの牧者第十のいましめ 一2
(5)神ではないものから神を区別するものとしての「霊」、あらゆる神的な存在を生み出す神的な力としての「霊」、その中であらゆる神的な命が維持される神的な要素としての「霊」、神の意志の実現を常に担うものとしての「霊」(すべて神に属する者はこの霊を所有するか、受け取り、神の命にあずかる。それゆえ、聖霊はキリスト者をすべての非信者から区別する役割を持つ)
(α)神の霊、主(神)の霊
(a)名詞セオスの属格と共に、「神の霊」
▼1コリ二11b 人の内にある【霊】以外に、いったいだれが、人のことを知るでしょうか。同じように、神の【霊】以外に神のことを知る者はいません。
▼1コリ二14 自然の人は神の【霊に属する】事柄を受け入れません。その人にとって、それは愚かなことであり、理解できないのです。霊によって初めて判断できるからです。
注― 属格形
▼1コリ三16 あなたがたは、自分が神の神殿であり、神の【霊】が自分たちの内に住んでいることを知らないのですか。
▼1コリ六11 あなたがたの中にはそのような者もいました。しかし、主イエス・キリストの名とわたしたちの神の【霊】によって洗われ、聖なる者とされ、義とされています。
▼1ヨハ四2a イエス・キリストが肉となって来られたということを公に言い表す【霊】は、すべて神から出たものです。このことによって、あなたがたは神の【霊】が分かります。
▼1ペト四14 あなたがたはキリストの名のために非難されるなら、幸いです。栄光の霊、すなわち神の【霊】が、あなたがたの上にとどまってくださるからです。
注― 使用一回、前者は補足
[神からの霊]
▼1コリ二12b わたしたちは、世の【霊】ではなく、神からの【霊】を受けました。それでわたしたちは、神から恵みとして与えられたものを知るようになったのです。
(b)名詞キューリオス〈主〉の属格形と共に、「主の霊」
▼使五9 ペトロは言った。「二人で示し合わせて、主の【霊】を試すとは、何としたことか。見なさい。あなたの夫を葬りに行った人たちが、もう入り口まで来ている。今度はあなたを担ぎ出すだろう。」
▼バルナバの手紙 六14
▼バルナバの手紙 九2
(c)人称代名詞を伴って、「わたしの霊」ないしは「彼の霊」
▼マタ一二18 「見よ、わたしの選んだ僕。わたしの心に適った愛する者。この僕にわたしの【霊】を授ける。彼は異邦人に正義を知らせる。
▼使二17 『神は言われる。終わりの時に、わたしの【霊】をすべての人に注ぐ。すると、あなたたちの息子と娘は預言し、若者は幻を見、老人は夢を見る。
▼使二18 わたしの僕やはしためにも、そのときには、わたしの【霊】を注ぐ。すると、彼らは預言する。
▼エフェ三16 どうか、御父が、その豊かな栄光に従い、その【霊】により、力をもってあなたがたの内なる人を強めて、
▼1テサ四8 ですから、これらの警告を拒む者は、人を拒むのではなく、御自分の聖【霊】をあなたがたの内に与えてくださる神を拒むことになるのです。
▼1ヨハ四13 神はわたしたちに、御自分の【霊】を分け与えてくださいました。このことから、わたしたちが神の内にとどまり、神もわたしたちの内にとどまってくださることが分かります。
(d)名詞パテール〈父〉の属格が後続して、「父の霊」
▼マタ十20 実は、話すのはあなたがたではなく、あなたがたの中で語ってくださる、父の【霊】である。
(e)「イエスを復活させた方の霊」
▼ロマ八11 もし、イエスを死者の中から復活させた方の【霊】が、あなたがたの内に宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたの内に宿っているその【霊】によって、あなたがたの死ぬはずの体をも生かしてくださるでしょう。
(f)冠詞なしのプネウマに次の語が付属して
[神の]
▼マタ三16 イエスは洗礼を受けると、すぐ水の中から上がられた。そのとき、天がイエスに向かって開いた。イエスは、神の【霊】が鳩のように御自分の上に降って来るのを御覧になった。
▼マタ一二28 しかし、わたしが神の【霊】で悪霊を追い出しているのであれば、神の国はあなたたちのところに来ているのだ。
▼ロマ八9b 神の【霊】があなたがたの内に宿っているかぎり、あなたがたは、肉ではなく【霊】の支配下にいます。キリストの【霊】を持たない者は、キリストに属していません。
▼ロマ八14 神の【霊によって】導かれる者は皆、神の子なのです。
注― 与格形
▼1コリ七40 しかし、わたしの考えによれば、そのままでいる方がずっと幸福です。わたしも神の【霊】を受けていると思います。
▼1コリ一二3a ここであなたがたに言っておきたい。神の【霊】によって語る人は、だれも「イエスは神から見捨てられよ」とは言わないし、また、聖【霊】によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです。
▼2コリ三3 あなたがたは、キリストがわたしたちを用いてお書きになった手紙として公にされています。墨ではなく生ける神の【霊によって】、石の板ではなく人の心の板に、書きつけられた手紙です。
注― 与格形
▼フィリ三3 彼らではなく、わたしたちこそ真の割礼を受けた者です。わたしたちは神の【霊によって】礼拝し、キリスト・イエスを誇りとし、肉に頼らないからです。
注― 与格形
[主の]
▼ルカ四18 「主の【霊】がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、主がわたしに油を注がれたからである。主がわたしを遣わされたのは、捕らわれている人に解放を、目の見えない人に視力の回復を告げ、圧迫されている人を自由にし、
(g)次の用例は「風」と「霊」という二つの語義の境界に属する
▼使八39 彼らが水の中から上がると、主の【霊】がフィリポを連れ去った。宦官はもはやフィリポの姿を見なかったが、喜びにあふれて旅を続けた。
▼ヨハ三8 【風】は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。【霊】から生まれた者も皆そのとおりである。」
注― (1)(α)(a)を参照
▼ヨハ二〇22 そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖【霊】を受けなさい。
▼使二4 すると、一同は聖【霊】に満たされ、″【霊】″が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
▼1クレメンス 二一2
(β)キリストの霊、主(キリスト)の霊
(a)イエスの霊
▼使一六7 ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの【霊】がそれを許さなかった。
(b)キリストの霊
▼パウロとコリント人との往復書簡 二32
[冠詞を取らずに]
▼ロマ八9c 神の【霊】があなたがたの内に宿っているかぎり、あなたがたは、肉ではなく【霊】の支配下にいます。キリストの【霊】を持たない者は、キリストに属していません。
▼1ペト一11 預言者たちは、自分たちの内におられるキリストの【霊】が、キリストの苦難とそれに続く栄光についてあらかじめ証しされた際、それがだれを、あるいは、どの時期を指すのか調べたのです。
[キリストの霊から]
▼パウロとコリント人との往復書簡 二10
(c)イエス・キリストの霊
▼フィリ一19 というのは、あなたがたの祈りと、イエス・キリストの【霊】の助けとによって、このことがわたしの救いになると知っているからです。
(d)名詞キューリオス〈主〉の属格が後続して、「主の霊」
▼2コリ三17b ここでいう主とは、″【霊】″のことですが、主の【霊】のおられるところに自由があります。
(e)名詞ヒュイオス〈子〉の属格が後続して、「(神)の子の霊」
▼ガラ四6 あなたがたが子であることは、神が、「アッバ、父よ」と叫ぶ御子の【霊】を、わたしたちの心に送ってくださった事実から分かります。
(f)神の霊の持ち主として、神の霊を司る権能を持つキリストは、「霊である主」と呼ばれる
▼2コリ三18 わたしたちは皆、顔の覆いを除かれて、鏡のように主の栄光を映し出しながら、栄光から栄光へと、主と同じ姿に造りかえられていきます。これは主の【霊の働き】によることです。
(γ)その天的な由来と本性を持つゆえに、この霊は「聖霊」と呼ばれる
(イ)中性冠詞と形容詞ハギオス〈聖なる〉を伴って
(a)「中性冠詞+形容詞ハギオス」が後続して
▼マタ一二32 人の子に言い逆らう者は赦される。しかし、聖【霊】に言い逆らう者は、この世でも後の世でも赦されることがない。」
▼マコ三29 しかし、聖【霊】を冒涜する者は永遠に赦されず、永遠に罪の責めを負う。」
(並行箇所のルカ一二10については後記(b)を参照)
▼マコ一二36 ダビデ自身が聖【霊】を受けて言っている。『主は、わたしの主にお告げになった。「わたしの右の座に着きなさい。わたしがあなたの敵をあなたの足もとに屈服させるときまで」と。』
▼マコ一三11 引き渡され、連れて行かれるとき、何を言おうかと取り越し苦労をしてはならない。そのときには、教えられることを話せばよい。実は、話すのはあなたがたではなく、聖【霊】なのだ。
▼ルカ二26 そして、主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない、とのお告げを聖【霊】から受けていた。
▼ルカ三22 聖【霊】が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。
▼ルカ十21 そのとき、イエスは聖【霊】によって喜びにあふれて言われた。「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。そうです、父よ、これは御心に適うことでした。
注― (3)(β)(a)を参照
▼ヨハ一四26 しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖【霊】が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。
▼使一16 「兄弟たち、イエスを捕らえた者たちの手引きをしたあのユダについては、聖【霊】がダビデの口を通して預言しています。この聖書の言葉は、実現しなければならなかったのです。
▼使二33 それで、イエスは神の右に上げられ、約束された聖【霊】を御父から受けて注いでくださいました。あなたがたは、今このことを見聞きしているのです。
▼使五3 すると、ペトロは言った。「アナニア、なぜ、あなたはサタンに心を奪われ、聖【霊】を欺いて、土地の代金をごまかしたのか。
▼使五32 わたしたちはこの事実の証人であり、また、神が御自分に従う人々にお与えになった聖【霊】も、このことを証ししておられます。」
▼使七51 かたくなで、心と耳に割礼を受けていない人たち、あなたがたは、いつも聖【霊】に逆らっています。あなたがたの先祖が逆らったように、あなたがたもそうしているのです。
▼使八18異読 シモンは、使徒たちが手を置くことで、″【霊】″が与えられるのを見、金を持って来て、
▼使十44 ペトロがこれらのことをなおも話し続けていると、御言葉を聞いている一同の上に聖【霊】が降った。
▼使十47 「わたしたちと同様に聖【霊】を受けたこの人たちが、水で洗礼を受けるのを、いったいだれが妨げることができますか」と言った。
▼使一一15 わたしが話しだすと、聖【霊】が最初わたしたちの上に降ったように、彼らの上にも降ったのです。
▼使一三2 彼らが主を礼拝し、断食していると、聖【霊】が告げた。「さあ、バルナバとサウロをわたしのために選び出しなさい。わたしが前もって二人に決めておいた仕事に当たらせるために。」
▼使一五8 人の心をお見通しになる神は、わたしたちに与えてくださったように異邦人にも聖【霊】を与えて、彼らをも受け入れられたことを証明なさったのです。
▼使一五28 聖【霊】とわたしたちは、次の必要な事柄以外、一切あなたがたに重荷を負わせないことに決めました。
▼使一九6 パウロが彼らの上に手を置くと、聖【霊】が降り、その人たちは異言を話したり、預言をしたりした。
▼使二〇23 ただ、投獄と苦難とがわたしを待ち受けているということだけは、聖【霊】がどこの町でもはっきり告げてくださっています。
▼使二〇28 どうか、あなたがた自身と群れ全体とに気を配ってください。聖【霊】は、神が御子の血によって御自分のものとなさった神の教会の世話をさせるために、あなたがたをこの群れの監督者に任命なさったのです。
▼使二一11 そして、わたしたちのところに来て、パウロの帯を取り、それで自分の手足を縛って言った。「聖【霊】がこうお告げになっている。『エルサレムでユダヤ人は、この帯の持ち主をこのように縛って異邦人の手に引き渡す。』」
▼使二八25 彼らが互いに意見が一致しないまま、立ち去ろうとしたとき、パウロはひと言次のように言った。「聖【霊】は、預言者イザヤを通して、実に正しくあなたがたの先祖に、
▼エフェ一13 あなたがたもまた、キリストにおいて、真理の言葉、救いをもたらす福音を聞き、そして信じて、約束された聖【霊で】証印を押されたのです。
注― 与格形
▼エフェ四30 神の聖【霊】を悲しませてはいけません。あなたがたは、聖霊により、贖いの日に対して保証されているのです。
注― 後者は関係代名詞
▼ヘブ三7 だから、聖【霊】がこう言われるとおりです。「今日、あなたたちが神の声を聞くなら、
▼ヘブ九8 このことによって聖【霊】は、第一の幕屋がなお存続しているかぎり、聖所への道はまだ開かれていないことを示しておられます。
▼ヘブ十15 聖【霊】もまた、わたしたちに次のように証ししておられます。
▼1クレメンス 一三1
▼1クレメンス 一六2
▼1クレメンス 一八11
▼1クレメンス 二二1
▼イグナティオスの手紙
エフェソのキリスト者へ 九1
▼ヘルマスの牧者第五のたとえ 五2
▼ヘルマスの牧者第五のたとえ 六5|7
(b)「冠詞+形容詞ハギオス」のほうが前に置かれて
▼マタ二八19 だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖【霊】の名によって洗礼を授け、
▼ルカ一二10 人の子の悪口を言う者は皆赦される。しかし、聖【霊】を冒涜する者は赦されない。
▼ルカ一二12 言うべきことは、聖【霊】がそのときに教えてくださる。」
▼使一8 あなたがたの上に聖【霊】が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」
▼使二38 すると、ペトロは彼らに言った。「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば、賜物として聖【霊】を受けます。
注― 語義を補足する属格
▼使四31 祈りが終わると、一同の集まっていた場所が揺れ動き、皆、聖【霊】に満たされて、大胆に神の言葉を語りだした。
▼使九31 こうして、教会はユダヤ、ガリラヤ、サマリアの全地方で平和を保ち、主を畏れ、聖【霊】の慰めを受け、基礎が固まって発展し、信者の数が増えていった。
▼使十45 割礼を受けている信者で、ペトロと一緒に来た人は皆、聖【霊】の賜物が異邦人の上にも注がれるのを見て、大いに驚いた。
▼使一三4 聖【霊】によって送り出されたバルナバとサウロは、セレウキアに下り、そこからキプロス島に向け船出し、
▼使一六6 さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖【霊】から禁じられたので、フリギア・ガラテヤ地方を通って行った。
▼1コリ六19 知らないのですか。あなたがたの体は、神からいただいた聖【霊】が宿ってくださる神殿であり、あなたがたはもはや自分自身のものではないのです。
▼2コリ一三13 主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖【霊】の交わりが、あなたがた一同と共にあるように。
▼ヤコブ原福音書 二四4
(c)イエスの母としての聖霊
▼ヘブライ人福音書 5
(ロ)冠詞を伴わずに
(a)前置詞に付属することなく
▼マコ一8 わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖【霊】で洗礼をお授けになる。」
▼ルカ一15 彼は主の御前に偉大な人になり、ぶどう酒や強い酒を飲まず、既に母の胎にいるときから聖【霊】に満たされていて、
▼ルカ一35 天使は答えた。「聖【霊】があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。
▼ルカ一41 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖【霊】に満たされて、
▼ルカ一67 父ザカリアは聖【霊】に満たされ、こう預言した。
▼ルカ二25 そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい人で信仰があつく、イスラエルの慰められるのを待ち望み、聖【霊】が彼にとどまっていた。
▼ルカ四1a さて、イエスは聖【霊】に満ちて、ヨルダン川からお帰りになった。そして、荒れ野の中を″【霊】″によって引き回され、
▼ルカ一一13 このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして天の父は求める者に聖【霊】を与えてくださる。」
▼ヨハ二〇22 そう言ってから、彼らに息を吹きかけて言われた。「聖【霊】を受けなさい。
注― (5)(α)(g)を参照
▼使二4a すると、一同は聖【霊】に満たされ、″【霊】″が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
注― (5)(α)(g)を参照
▼使四8 そのとき、ペトロは聖【霊】に満たされて言った。「民の議員、また長老の方々、
▼使七55 ステファノは聖【霊】に満たされ、天を見つめ、神の栄光と神の右に立っておられるイエスとを見て、
▼使八15 二人はサマリアに下って行き、聖【霊】を受けるようにとその人々のために祈った。
▼使八17 ペトロとヨハネが人々の上に手を置くと、彼らは聖【霊】を受けた。
▼使八19 言った。「わたしが手を置けば、だれでも聖【霊】が受けられるように、わたしにもその力を授けてください。」
▼使九17 そこで、アナニアは出かけて行ってユダの家に入り、サウロの上に手を置いて言った。「兄弟サウル、あなたがここへ来る途中に現れてくださった主イエスは、あなたが元どおり目が見えるようになり、また、聖【霊】で満たされるようにと、わたしをお遣わしになったのです。」
▼使十38 つまり、ナザレのイエスのことです。神は、聖【霊】と力【によって】この方を油注がれた者となさいました。イエスは、方々を巡り歩いて人々を助け、悪魔に苦しめられている人たちをすべていやされたのですが、それは、神が御一緒だったからです。
注― 与格形
▼使一一24 バルナバは立派な人物で、聖【霊】と信仰とに満ちていたからである。こうして、多くの人が主へと導かれた。
▼使一三9 パウロとも呼ばれていたサウロは、聖【霊】に満たされ、魔術師をにらみつけて、
▼使一九2 彼らに、「信仰に入ったとき、聖【霊】を受けましたか」と言うと、彼らは、「いいえ、聖【霊】があるかどうか、聞いたこともありません」と言った。
▼ヘブ二4 更に神もまた、しるし、不思議な業、さまざまな奇跡、聖【霊】の賜物を御心に従って分け与えて、証ししておられます。
▼ヘブ六4 一度光に照らされ、天からの賜物を味わい、聖【霊】にあずかるようになり、
▼1ペト一12 彼らは、それらのことが、自分たちのためではなく、あなたがたのためであるとの啓示を受けました。それらのことは、天から遣わされた聖【霊に導かれて】福音をあなたがたに告げ知らせた人たちが、今、あなたがたに告げ知らせており、天使たちも見て確かめたいと願っているものなのです。
注― 与格形
▼1クレメンス 二2
▼パウロとコリント人との往復書簡 二5
(b)次のような前置詞に支配されて
[前置詞ディア〈通して・よって〉]
▼使一2 テオフィロさま、わたしは先に第一巻を著して、イエスが行い、また教え始めてから、お選びになった使徒たちに聖【霊】を通して指図を与え、天に上げられた日までのすべてのことについて書き記しました。
▼使四25 あなたの僕であり、また、わたしたちの父であるダビデの口を通し、あなたは聖【霊】によってこうお告げになりました。『なぜ、異邦人は騒ぎ立ち、諸国の民はむなしいことを企てるのか。
▼ロマ五5 希望はわたしたちを欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖【霊】によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。
▼2テモ一14 あなたにゆだねられている良いものを、わたしたちの内に住まわれる聖【霊】によって守りなさい。
▼1クレメンス 八1
▽ヘブ九14 まして、永遠の″【霊】″によって、御自身をきずのないものとして神に献げられたキリストの血は、わたしたちの良心を死んだ業から清めて、生ける神を礼拝するようにさせないでしょうか。
[前置詞エク〈から〉]
▼マタ一18 イエス・キリストの誕生の次第は次のようであった。母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖【霊】によって身ごもっていることが明らかになった。
▼マタ一20 このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖【霊】によって宿ったのである。
▼イグナティオスの手紙
エフェソのキリスト者へ 一八2
▼ヤコブ原福音書 一四2
▼ヤコブ原福音書 一九1
[前置詞エン〈おいて〉]
▼マタ三11 わたしは、悔い改めに導くために、あなたたちに水で洗礼を授けているが、わたしの後から来る方は、わたしよりも優れておられる。わたしは、その履物をお脱がせする値打ちもない。その方は、聖【霊】と火であなたたちに洗礼をお授けになる。
▼マコ一8 わたしは水であなたたちに洗礼を授けたが、その方は聖【霊】で洗礼をお授けになる。」
注― (5)(γ)(ロ)(a)を参照
▼ルカ三16 そこで、ヨハネは皆に向かって言った。「わたしはあなたたちに水で洗礼を授けるが、わたしよりも優れた方が来られる。わたしは、その方の履物のひもを解く値打ちもない。その方は、聖【霊】と火であなたたちに洗礼をお授けになる。
▼ヨハ一33b わたしはこの方を知らなかった。しかし、水で洗礼を授けるためにわたしをお遣わしになった方が、『″【霊】″が降って、ある人にとどまるのを見たら、その人が、聖【霊】によって洗礼を授ける人である』とわたしに言われた。
▼使一5 ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは間もなく聖【霊】による洗礼を授けられるからである。」
▼使一一16 そのとき、わたしは、『ヨハネは水で洗礼を授けたが、あなたがたは聖【霊】によって洗礼を受ける』と言っておられた主の言葉を思い出しました。
▼ロマ九1 わたしはキリストに結ばれた者として真実を語り、偽りは言わない。わたしの良心も聖【霊】によって証ししていることですが、
▼ロマ一四17 神の国は、飲み食いではなく、聖【霊】によって与えられる義と平和と喜びなのです。
▼ロマ一五16 異邦人のためにキリスト・イエスに仕える者となり、神の福音のために祭司の役を務めているからです。そしてそれは、異邦人が、聖【霊】によって聖なるものとされた、神に喜ばれる供え物となるためにほかなりません。
▼1コリ一二3b ここであなたがたに言っておきたい。神の【霊】によって語る人は、だれも「イエスは神から見捨てられよ」とは言わないし、また、聖【霊】によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです。
▼2コリ六6 純真、知識、寛容、親切、聖【霊】、偽りのない愛、
▼1テサ一5 わたしたちの福音があなたがたに伝えられたのは、ただ言葉だけによらず、力と、聖【霊】と、強い確信とによったからです。わたしたちがあなたがたのところで、どのようにあなたがたのために働いたかは、御承知のとおりです。
▼1ペト一12異読
注― (5)(γ)(ロ)(a)を参照
▼ユダ20 しかし、愛する人たち、あなたがたは最も聖なる信仰をよりどころとして生活しなさい。聖【霊】の導きの下に祈りなさい。
[前置詞ヒュポ〈よって〉]
▼2ペト一21 なぜなら、預言は、決して人間の意志に基づいて語られたのではなく、人々が聖【霊】に導かれて神からの言葉を語ったものだからです。
[前置詞エン+名詞デュナミス〈力〉の与格]
▼ロマ一五13 希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖【霊】の力によって希望に満ちあふれさせてくださるように。
▼ロマ一五19 また、しるしや奇跡の力、神の【霊】の力によって働かれました。こうしてわたしは、エルサレムからイリリコン州まで巡って、キリストの福音をあまねく宣べ伝えました。
[前置詞メタ+名詞カラー〈喜び〉の属格]
▼1テサ一6 そして、あなたがたはひどい苦しみの中で、聖【霊】による喜びをもって御言葉を受け入れ、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者となり、
[前置詞ディア+名詞アナカイノーシス〈新しくすること〉の属格]
▼テト三5 神は、わたしたちが行った義の業によってではなく、御自分の憐れみによって、わたしたちを救ってくださいました。この救いは、聖【霊によって】新しく生まれさせ、新たに造りかえる洗いを通して実現したのです。
(δ)単独で
(イ)中性冠詞を伴って
(a)ときには、より以前の節に現れる語を再び指示するために(前方照応的に)、冠詞が使われているかもしれない。おそらく以下の用例はこれにあたる
▼マタ一二31 だから、言っておく。人が犯す罪や冒涜は、どんなものでも赦されるが、″【霊″に対する】冒涜は赦されない。
注― 属格形 (28節の「神の霊」を指して)
▼マコ一10 水の中から上がるとすぐ、天が裂けて″【霊】″が鳩のように御自分に降って来るのを、御覧になった。
▼マコ一12 それから、″【霊】″はイエスを荒れ野に送り出した。
(8節の「聖霊」)
▼ルカ四1b さて、イエスは聖【霊】に満ちて、ヨルダン川からお帰りになった。そして、荒れ野の中を″【霊】″によって引き回され、
▼ルカ四14 イエスは″【霊】″の力に満ちてガリラヤに帰られた。その評判が周りの地方一帯に広まった。
(1節a)
▼使二4b すると、一同は聖【霊】に満たされ、″【霊】″が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
注― (5)(α)(g)を参照 (4節a)
(b)前方照応があると仮定できない
▼マタ四1 さて、イエスは悪魔から誘惑を受けるため、″【霊】″に導かれて荒れ野に行かれた。
▼ヨハ一32 そしてヨハネは証しした。「わたしは、″【霊】″が鳩のように天から降って、この方の上にとどまるのを見た。
▼ヨハ一33a わたしはこの方を知らなかった。しかし、水で洗礼を授けるためにわたしをお遣わしになった方が、『″【霊】″が降って、ある人にとどまるのを見たら、その人が、聖【霊】によって洗礼を授ける人である』とわたしに言われた。
▼ヨハ三6a 肉から生まれたものは肉である。【霊】から生まれたものは【霊】である。
▼ヨハ三8b 【風】は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。【霊】から生まれた者も皆そのとおりである。」
注― (5)(α)(g)を参照
▼ヨハ三34 神がお遣わしになった方は、神の言葉を話される。神が″【霊】″を限りなくお与えになるからである。
▼ヨハ七39a イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている″【霊】″について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、 ″【霊】″がまだ降っていなかったからである。
▼使八29 すると、″【霊】″がフィリポに、「追いかけて、あの馬車と一緒に行け」と言った。
▼使十19 ペトロがなおも幻について考え込んでいると、″【霊】″がこう言った。「三人の者があなたを探しに来ている。
▼使一一12 すると、″【霊】″がわたしに、『ためらわないで一緒に行きなさい』と言われました。ここにいる六人の兄弟も一緒に来て、わたしたちはその人の家に入ったのです。
▼使一一28 その中の一人のアガボという者が立って、大飢饉が世界中に起こると″【霊】″によって予告したが、果たしてそれはクラウディウス帝の時に起こった。
▼使二〇22 そして今、わたしは、″【霊″に】促されてエルサレムに行きます。そこでどんなことがこの身に起こるか、何も分かりません。
注― 与格形
▼使二一4 わたしたちは弟子たちを探し出して、そこに七日間泊まった。彼らは″【霊】″に動かされ、エルサレムへ行かないようにと、パウロに繰り返して言った。
▼ロマ八23 被造物だけでなく、″【霊】″の初穂をいただいているわたしたちも、神の子とされること、つまり、体の贖われることを、心の中でうめきながら待ち望んでいます。
▼ロマ八26a 同様に、″【霊】″も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、″【霊】″自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです。
▼ロマ八27 人の心を見抜く方は、″【霊】″の思いが何であるかを知っておられます。″霊″は、神の御心に従って、聖なる者たちのために執り成してくださるからです。
注― 使用一回、後者は補足
▼ロマ一二11 怠らず励み、【霊】に燃えて、主に仕えなさい。
▼ロマ一五30 兄弟たち、わたしたちの主イエス・キリストによって、また、″【霊″が与えてくださる】愛によってお願いします。どうか、わたしのために、わたしと一緒に神に熱心に祈ってください、
注― 属格形
▼2コリ一22 神はまた、わたしたちに証印を押して、保証としてわたしたちの心に″【霊】″を与えてくださいました。
▼2コリ五5 わたしたちを、このようになるのにふさわしい者としてくださったのは、神です。神は、その保証として″【霊】″を与えてくださったのです。
▼2コリ一二18 テトスにそちらに行くように願い、あの兄弟を同伴させましたが、そのテトスがあなたがたをだましたでしょうか。わたしたちは同じ【霊に導かれ】、同じ模範に倣って歩んだのではなかったのですか。
注― 与格形
▼ガラ三2 あなたがたに一つだけ確かめたい。あなたがたが″【霊】″を受けたのは、律法を行ったからですか。それとも、福音を聞いて信じたからですか。
▼ガラ三5 あなたがたに″【霊】″を授け、また、あなたがたの間で奇跡を行われる方は、あなたがたが律法を行ったから、そうなさるのでしょうか。それとも、あなたがたが福音を聞いて信じたからですか。
▼ガラ三14 それは、アブラハムに与えられた祝福が、キリスト・イエスにおいて異邦人に及ぶためであり、また、わたしたちが、約束された″【霊】″を信仰によって受けるためでした。
▼エフェ四3 平和のきずなで結ばれて、【霊】による一致を保つように努めなさい。
注― 行為の主体を示す属格
▼エフェ六17 また、救いを兜としてかぶり、【霊】の剣、すなわち神の言葉を取りなさい。
注― 説明を補足する属格
▼1テモ四1a しかし、″【霊】″は次のように明確に告げておられます。終わりの時には、惑わす【霊】と、悪霊どもの教えとに心を奪われ、信仰から脱落する者がいます。
▼ヤコ四5 それとも、聖書に次のように書かれているのは意味がないと思うのですか。「神はわたしたちの内に住まわせた【霊】を、ねたむほどに深く愛しておられ、
▼1ヨハ三24 神の掟を守る人は、神の内にいつもとどまり、神もその人の内にとどまってくださいます。神がわたしたちの内にとどまってくださることは、神が与えてくださった″【霊】″によって分かります。
▼1ヨハ五6 この方は、水と血を通って来られた方、イエス・キリストです。水だけではなく、水と血とによって来られたのです。そして、″【霊】″はこのことを証しする方です。″【霊】″は真理だからです。
注― 節冒頭の表現「水と血(を通って)」に「霊」が付加された異読がある
▼1ヨハ五8 ″【霊】″と水と血です。この三者は一致しています。
▼黙二7 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には、神の楽園にある命の木の実を食べさせよう。」』
▼黙二11 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者は、決して第二の死から害を受けることはない。」』
▼黙二17 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。勝利を得る者には隠されていたマンナを与えよう。また、白い小石を与えよう。その小石には、これを受ける者のほかにはだれにも分からぬ新しい名が記されている。」』
▼黙二29 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。」』
▼黙三6 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。」』
▼黙三13 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。」』
▼黙三22 耳ある者は、″【霊】″が諸教会に告げることを聞くがよい。」』」
▼黙一四13 また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。「書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。」″【霊】″も言う。「然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われるからである。」
▼黙二二17 ″【霊】″と花嫁とが言う。「来てください。」これを聞く者も言うがよい、「来てください」と。渇いている者は来るがよい。命の水が欲しい者は、価なしに飲むがよい。
▼バルナバの手紙 一九2
▼バルナバの手紙 一九7
▼ディダケー 四10
(c)前置詞エンと共に、「霊によって(導かれて)」
▼ルカ二27 シメオンが″【霊】″に導かれて神殿の境内に入って来たとき、両親は、幼子のために律法の規定どおりにいけにえを献げようとして、イエスを連れて来た。
(d)すべてのキリスト者に知られている神の霊を、パウロはキリストと同一視する。「主とは霊である」
▼2コリ三17a ここでいう主とは、″【霊】″のことですが、主の【霊】のおられるところに自由があります。
(ロ)冠詞を伴わずに
(a)一般的に
▼バルナバの手紙 一3
(b)名詞コイノーニアー〈交わり〉に属格で付属して、「霊の交わり」
▼フィリ二1 そこで、あなたがたに幾らかでも、キリストによる励まし、愛の慰め、″【霊】″による交わり、それに慈しみや憐れみの心があるなら、
(c)与格形で、「霊において」ないしは「霊によって」
▼ガラ三3 あなたがたは、それほど物分かりが悪く、″【霊″によって】始めたのに、肉によって仕上げようとするのですか。
▼ガラ五5 わたしたちは、義とされた者の希望が実現することを、″【霊″により】、信仰に基づいて切に待ち望んでいるのです。
▼ガラ五16 わたしが言いたいのは、こういうことです。【霊の導きに従って】歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。
▼ガラ五18 しかし、【霊に】導かれているなら、あなたがたは、律法の下にはいません。
▼1ペト四6 死んだ者にも福音が告げ知らされたのは、彼らが、人間の見方からすれば、肉において裁かれて死んだようでも、神との関係で、【霊において】生きるようになるためなのです。
▼ガラ五25 わたしたちは、【霊の導きに従って】生きているなら、【霊の導きに従って】また前進しましょう。
(d)次のような前置詞に支配されて
[前置詞エク]
▼ヨハ三5 イエスはお答えになった。「はっきり言っておく。だれでも水と【霊】とによって生まれなければ、神の国に入ることはできない。
[前置詞エン]
▼マタ二二43 イエスは言われた。「では、どうしてダビデは、【霊】を受けて、メシアを主と呼んでいるのだろうか。
▼エフェ二22 キリストにおいて、あなたがたも共に建てられ、【霊の働き】によって神の住まいとなるのです。
▼エフェ三5 この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、今や ″【霊】″によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。
▼エフェ五18 酒に酔いしれてはなりません。それは身を持ち崩すもとです。むしろ、【霊】に満たされ、
▼エフェ六18 どのような時にも、″【霊】″に助けられて祈り、願い求め、すべての聖なる者たちのために、絶えず目を覚まして根気よく祈り続けなさい。
▼コロ一8 また、″【霊】″に基づくあなたがたの愛を知らせてくれた人です。
注― 「名詞アガペー+前置詞エン+与格形」で、「霊によって呼び起こされた愛」
▼バルナバの手紙 九7
[前置詞カタ]
▼ロマ八4・5 それは、肉ではなく【霊】に従って歩むわたしたちの内に、律法の要求が満たされるためでした。▼肉に従って歩む者は、肉に属することを考え、【霊】に従って歩む者は、【霊に属する】ことを考えます。
注― 5節の後者は属格形
▼ガラ四29 けれども、あのとき、肉によって生まれた者が、″【霊】″によって生まれた者を迫害したように、今も同じようなことが行われています。
[前置詞エン+名詞ハギアスモス〈聖化すること〉の与格+属格形]
▼2テサ二13 しかし、主に愛されている兄弟たち、あなたがたのことについて、わたしたちはいつも神に感謝せずにはいられません。なぜなら、あなたがたを聖なる者とする″【霊″の力】と、真理に対するあなたがたの信仰とによって、神はあなたがたを、救われるべき者の初穂としてお選びになったからです。
▼1ペト一2 あなたがたは、父である神があらかじめ立てられた御計画に基づいて、″【霊″によって】聖なる者とされ、イエス・キリストに従い、また、その血を注ぎかけていただくために選ばれたのです。恵みと平和が、あなたがたにますます豊かに与えられるように。
(e)否定句を伴う表現で
▼ヨハ七39b イエスは、御自分を信じる人々が受けようとしている″【霊】″について言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、 ″【霊】″がまだ降っていなかったからである。
▼ユダ19 この者たちは、分裂を引き起こし、この世の命のままに生き、【霊】を持たない者です。
(f)数詞ヘイス〈一〉を伴って、「一つの同じ霊」「全く同じ霊」
▼1コリ一二13 つまり、一つの【霊】によって、わたしたちは、ユダヤ人であろうとギリシア人であろうと、奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、皆一つの体となるために洗礼を受け、皆一つの【霊】をのませてもらったのです。
▼エフェ二18 それで、このキリストによってわたしたち両方の者が一つの【霊】に結ばれて、御父に近づくことができるのです。
▼エフェ四4 体は一つ、【霊】は一つです。それは、あなたがたが、一つの希望にあずかるようにと招かれているのと同じです。
[ただ一つの霊]
▼1コリ六17 しかし、主に結び付く者は主と一つの【霊】となるのです。
(ε)霊は事物の属格を伴って、更に詳しく述べられる
(a)真理の「霊」
▼ヨハ一四17 この方は、真理の【霊】である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。
注― 使用一回。二・三番目は代名詞、最後は補足
▼ヨハ一五26 わたしが父のもとからあなたがたに遣わそうとしている弁護者、すなわち、父のもとから出る真理の【霊】が来るとき、その方がわたしについて証しをなさるはずである。
▼ヨハ一六13 しかし、その方、すなわち、真理の【霊】が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。その方は、自分から語るのではなく、聞いたことを語り、また、これから起こることをあなたがたに告げるからである。
注― これら三箇所で、真理の霊は、去り行くイエスによって約束された弁護者とされる
▼1ヨハ四6 わたしたちは神に属する者です。神を知る人は、わたしたちに耳を傾けますが、神に属していない者は、わたしたちに耳を傾けません。これによって、真理の【霊】と人を惑わす【霊】とを見分けることができます。
(b)栄光の「霊」
▼1ペト四14 あなたがたはキリストの名のために非難されるなら、幸いです。栄光の霊、すなわち神の【霊】が、あなたがたの上にとどまってくださるからです。
注― 使用一回、前者は補足 (5)(α)(a)を参照
(c)命の「霊」
▼ロマ八2 キリスト・イエスによって命をもたらす【霊】の法則が、罪と死との法則からあなたを解放したからです。
(d)信仰の「霊」
▼2コリ四13 「わたしは信じた。それで、わたしは語った」と書いてあるとおり、それと同じ信仰の【霊】を持っているので、わたしたちも信じ、それだからこそ語ってもいます。
(e)知恵と啓示の「霊」
▼エフェ一17 どうか、わたしたちの主イエス・キリストの神、栄光の源である御父が、あなたがたに知恵と啓示との【霊】を与え、神を深く知ることができるようにし、
(f)名詞ヒュイオセシア〈子の地位を受けること・養子縁組〉の属格を伴って、「神の子とする霊」
▼ロマ八15b あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる【霊】ではなく、神の子とする【霊】を受けたのです。この霊によってわたしたちは、「アッバ、父よ」と呼ぶのです。
注― 使用二回、最後は関係代名詞(反意語「奴隷とする霊」八15a)
(g)力と愛と思慮の「霊」
▼2テモ一7 神は、おくびょうの霊ではなく、力と愛と思慮分別の【霊】をわたしたちにくださったのです。
注― 使用一回(反意語「臆病の霊」)
(h)恵みの「霊」
▼ヘブ十29 まして、神の子を足げにし、自分が聖なる者とされた契約の血を汚れたものと見なし、その上、恵みの【霊】を侮辱する者は、どれほど重い刑罰に値すると思いますか。
▽1クレメンス 四六6
(ζ)キリストに使われ
(a)最後のアダムは命を与える「霊」となった
▼1コリ一五45 「最初の人アダムは命のある生き物となった」と書いてありますが、最後のアダムは命を与える【霊】となったのです。
注― この節前半部が依拠している旧約聖書の言葉は創二7である。知一五11も、同じく創二7に依拠するが、そこでは「命の息」という創世記の語句が「活動する霊」に代えられている
(η)(神の)霊は、この世や限界をもつこの世界を特徴づけるすべてのものと対照的である
▼1コリ二12 わたしたちは、世の【霊】ではなく、神からの【霊】を受けました。それでわたしたちは、神から恵みとして与えられたものを知るようになったのです。
▽エフェ二2 この世を支配する者、かの空中に勢力を持つ者、すなわち、不従順な者たちの内に今も働く【霊】に従い、過ちと罪を犯して歩んでいました。
(イ)サルクス〈肉〉と対比されて、肉は他の地上的なものよりもいっそう密接に罪と結ばれている
(a)一般的に
▼ヨハ三6 肉から生まれたものは肉である。【霊】から生まれたものは【霊】である。
注― (5)(δ)(イ)(b)を参照
▼ロマ八4 それは、肉ではなく【霊】に従って歩むわたしたちの内に、律法の要求が満たされるためでした。
▼ロマ八5 肉に従って歩む者は、肉に属することを考え、【霊】に従って歩む者は、【霊に属する】ことを考えます。
▼ロマ八6 肉の思いは死であり、【霊】の思いは命と平和であります。
注― 5節の後者は属格形。4・5節については(5)(δ)(ロ)(d)を参照
▼ロマ八9a 神の【霊】があなたがたの内に宿っているかぎり、あなたがたは、肉ではなく【霊】の支配下にいます。キリストの【霊】を持たない者は、キリストに属していません。
▼ロマ八13 肉に従って生きるなら、あなたがたは死にます。しかし、【霊によって】体の仕業を絶つならば、あなたがたは生きます。
注― 与格形
▼ガラ三3 あなたがたは、それほど物分かりが悪く、″【霊″によって】始めたのに、肉によって仕上げようとするのですか。
注― 与格形。(5)(δ)(ロ)(c)を参照
▼ガラ五17a・b 肉の望むところは、【霊】に反し、【霊】の望むところは、肉に反するからです。肉と霊とが対立し合っているので、あなたがたは、自分のしたいと思うことができないのです。
注― 最後は指示代名詞
▼ガラ六8 自分の肉に蒔く者は、肉から滅びを刈り取り、【霊】に蒔く者は、【霊】から永遠の命を刈り取ります。
▽バルナバの手紙 十9
▼ポリュカルポスの手紙 五3
(ロ)ロマ八10ではソーマ〈肉体〉(=サルクス)と対比され、ヨハ六63aではサルクス(=ソーマ)と対比される
▼ロマ八10 キリストがあなたがたの内におられるならば、体は罪によって死んでいても、″【霊】″は義によって命となっています。
▼ヨハ六63a 命を与えるのは″【霊】″である。肉は何の役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は【霊】であり、命である。
(ハ)グラムマ〈文字〉と対比されて、グラムマは律法による神の意志の告知が取る古い形である
(a)一般的に
▼ロマ二29 内面がユダヤ人である者こそユダヤ人であり、文字ではなく″【霊】″によって心に施された割礼こそ割礼なのです。その誉れは人からではなく、神から来るのです。
▼ロマ七6 しかし今は、わたしたちは、自分を縛っていた律法に対して死んだ者となり、律法から解放されています。その結果、文字に従う古い生き方ではなく、″【霊″に従う】新しい生き方で仕えるようになっているのです。
注―属格形
▼2コリ三6 神はわたしたちに、新しい契約に仕える資格、文字ではなく【霊】に仕える資格を与えてくださいました。文字は殺しますが、【霊】は生かします。
▼2コリ三8 【霊】に仕える務めは、なおさら、栄光を帯びているはずではありませんか。
(ニ)人間の知恵と対比されて
▼1コリ二13 そして、わたしたちがこれについて語るのも、人の知恵に教えられた言葉によるのではなく、″【霊】″に教えられた言葉によっています。つまり、霊的なものによって霊的なことを説明するのです。
(6)神の霊は、それが満ちている人間の内でさまざまな仕方で自分を現す
(α)より正確に霊の働きを表現する他の名詞と一緒に使われて
(a)名詞デュナミス〈力〉と共に、「霊と力」
▼ルカ一17 彼はエリヤの【霊】と力で主に先立って行き、父の心を子に向けさせ、逆らう者に正しい人の分別を持たせて、準備のできた民を主のために用意する。」
▼1コリ二4 わたしの言葉もわたしの宣教も、知恵にあふれた言葉によらず、″【霊】″と力の証明によるものでした。
▽使十38 つまり、ナザレのイエスのことです。神は、聖【霊】と力【によって】この方を油注がれた者となさいました。イエスは、方々を巡り歩いて人々を助け、悪魔に苦しめられている人たちをすべていやされたのですが、それは、神が御一緒だったからです。
注― 与格形。(5)(δ)(ロ)(a)を参照
▽1テサ一5 わたしたちの福音があなたがたに伝えられたのは、ただ言葉だけによらず、力と、聖【霊】と、強い確信とによったからです。わたしたちがあなたがたのところで、どのようにあなたがたのために働いたかは、御承知のとおりです。
注― (5)(δ)(ロ)(b)を参照
(b)名詞ゾーエー〈命〉と共に、「霊と命」
▼ヨハ六63b 命を与えるのは″【霊】″である。肉は何の役にも立たない。わたしがあなたがたに話した言葉は【霊】であり、命である。
(c)名詞ソフィアー〈知恵〉と共に、「霊と知恵」
▼使六3 それで、兄弟たち、あなたがたの中から、″【霊】″と知恵に満ちた評判の良い人を七人選びなさい。彼らにその仕事を任せよう。
▽使六10 しかし、彼が知恵と″【霊】″とによって語るので、歯が立たなかった。
(d)名詞ピスティス〈信仰〉と共に、「信仰と聖霊」
▼使六5 一同はこの提案に賛成し、信仰と聖【霊】に満ちている人ステファノと、ほかにフィリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、アンティオキア出身の改宗者ニコラオを選んで、
(e)名詞カラー〈喜び〉と共に、「喜びと聖霊」
▼使一三52 他方、弟子たちは喜びと聖【霊】に満たされていた。
(β)人間が霊に本来的な働きを妨げなければ、霊はそれに従った行動をもたらし(ガラ五16・25)、「霊の実」を産みだす(ガラ五22)
▼ガラ五16 わたしが言いたいのは、こういうことです。【霊の導きに従って】歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。
注― 与格形。(5)(δ)(ロ)(c)を参照
▼ガラ五25 わたしたちは、【霊の導きに従って】生きているなら、【霊の導きに従って】また前進しましょう。
注― 与格形。(5)(δ)(ロ)(c)を参照
▼ガラ五22 これに対して、【霊】の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、
(γ)神の人を鼓舞し、彼らの能力において神の啓示の告知者とする
(a)一般的に
▼バルナバの手紙 一二2
▼バルナバの手紙 一三5
(b)預言は聖霊によって導かれた人々が神から語ったものとされる
▼2ペト一21 なぜなら、預言は、決して人間の意志に基づいて語られたのではなく、人々が聖【霊】に導かれて神からの言葉を語ったものだからです。
注― (5)(γ)(ロ)(b)を参照
▽1クレメンス 八1
(c)次の人物に
[ダビデ]
▼マタ二二43 イエスは言われた。「では、どうしてダビデは、【霊】を受けて、メシアを主と呼んでいるのだろうか。
注― (5)(δ)(ロ)(d)を参照
▼マコ一二36 ダビデ自身が聖【霊】を受けて言っている。『主は、わたしの主にお告げになった。「わたしの右の座に着きなさい。わたしがあなたの敵をあなたの足もとに屈服させるときまで」と。』
▽使一16 「兄弟たち、イエスを捕らえた者たちの手引きをしたあのユダについては、聖【霊】がダビデの口を通して預言しています。この聖書の言葉は、実現しなければならなかったのです。
注― (5)(γ)(イ)(a)を参照
▽使四25 あなたの僕であり、また、わたしたちの父であるダビデの口を通し、あなたは聖【霊】によってこうお告げになりました。『なぜ、異邦人は騒ぎ立ち、諸国の民はむなしいことを企てるのか。
注― (5)(γ)(ロ)(b)を参照
[イザヤ]
▼使二八25 彼らが互いに意見が一致しないまま、立ち去ろうとしたとき、パウロはひと言次のように言った。「聖【霊】は、預言者イザヤを通して、実に正しくあなたがたの先祖に、
[モーセ]
▼バルナバの手紙 十2
▼バルナバの手紙 十9
▼バルナバの手紙 一四2
[キリストご自身]
▼1クレメンス 二二1
(d)聖書は聖霊を通して与えられた
▼1クレメンス 四五2
(e)キリスト者である預言者アガボも「霊によって知らせた」とされる。
▼使一一28 その中の一人のアガポという名の者が立って、大飢饉が世界中に起こると″【霊】″によって予告したが、果たしてそれはクラウディウス帝の時に起こった。
▽使二一11 そして、わたしたちのところに来て、パウロの帯を取り、それで自分の手足を縛って言った。「聖【霊】がこうお告げになっている。『エルサレムでユダヤ人は、この帯の持ち主をこのように縛って異邦人の手に引き渡す。』」
(f)同じく、イグナティオスの手紙でも
▼イグナティオスの手紙
フィラデルフィアのキリスト者へ 七2
(g)一般に、霊は信者に最も深淵な秘密を啓示する
▼1コリ二10 わたしたちには、神が″【霊】″によってそのことを明らかに示してくださいました。″【霊】″は一切のことを、神の深みさえも究めます。
(h)1クレメンスの手紙は聖霊によって書かれたとされる
▼1クレメンス 六三2
(δ)神の霊がその働きの多様さと豊かさを示すのは、キリスト者個人に附与される、いろいろな種類の霊的賜物においてである
(a)一般的に
▼1コリ一二4 賜物にはいろいろありますが、それをお与えになるのは同じ【霊】です。
▼1コリ一二7 一人一人に″【霊″の働き】が現れるのは、全体の益となるためです。
▼1コリ一二11 これらすべてのことは、同じ唯一の″【霊】″の働きであって、″霊″は望むままに、それを一人一人に分け与えてくださるのです。
注― 使用一回、後者は補足
▽1コリ一二13 つまり、一つの【霊】によって、わたしたちは、ユダヤ人であろうとギリシア人であろうと、奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、皆一つの体となるために洗礼を受け、皆一つの【霊】をのませてもらったのです。
(b)それぞれ異なる前置詞が使われ、霊的な賜物の一つ一つが数え上げられる
▼1コリ一二8 ある人には″【霊】″によって知恵の言葉、ある人には同じ″【霊】″によって知識の言葉が与えられ、
▼1コリ一二9 ある人にはその同じ″【霊】″によって信仰、ある人にはこの唯一の″【霊】″によって病気をいやす力、
▼1コリ一二10 ある人には奇跡を行う力、ある人には預言する力、ある人には【霊】を見分ける力、ある人には種々の異言を語る力、ある人には異言を解釈する力が与えられています。
注― 8aでは前置詞ディアと共に、8bでは前置詞カタと共に、9abでは前置詞エンと共に使われている
(c)「霊を消してはならない」とは、20節によれば、預言の賜物を指している
▼1テサ五19 ″【霊】″の火を消してはいけません。
(d)1コリ一四12で複数形が使われているのは、霊の働きがさまざまな性質をもっているからである
▼1コリ一四12 あなたがたの場合も同じで、【霊的な賜物】を熱心に求めているのですから、教会を造り上げるために、それをますます豊かに受けるように求めなさい。
(e)32節の複数形は、預言の霊を持つ人物が複数存在するからである
▼1コリ一四32 預言者に働きかける【霊】は、預言者の意に服するはずです。
▽黙二二6 そして、天使はわたしにこう言った。「これらの言葉は、信頼でき、また真実である。預言者たちの【霊感】の神、主が、その天使を送って、すぐにも起こるはずのことを、御自分の僕たちに示されたのである。
▽黙一九10 わたしは天使を拝もうとしてその足もとにひれ伏した。すると、天使はわたしにこう言った。「やめよ。わたしは、あなたやイエスの証しを守っているあなたの兄弟たちと共に、仕える者である。神を礼拝せよ。イエスの証しは預言の【霊】なのだ。」
(ε)忘我状態で語るのは、特別な霊的賜物のしるしである(通常の人間が誰一人として理解できないような異言を語る者、しかも霊の支配のもとでそうする者に使われる)
(a)「霊によって」神秘を語る
▼1コリ一四2 異言を語る者は、人に向かってではなく、神に向かって語っています。それはだれにも分かりません。彼は【霊によって】神秘を語っているのです。
注― 与格形
▽1コリ一四14 わたしが異言で祈る場合、それはわたしの【霊】が祈っているのですが、理性は実を結びません。
▽1コリ一四15 では、どうしたらよいのでしょうか。【霊で】祈り、理性でも祈ることにしましょう。【霊】で賛美し、理性でも賛美することにしましょう。
▽1コリ一四16 さもなければ、仮にあなたが【霊】で賛美の祈りを唱えても、教会に来て間もない人は、どうしてあなたの感謝に「アーメン」と言えるでしょうか。あなたが何を言っているのか、彼には分からないからです。
(b)「霊は言葉に表せないうめきによってとりなす」
▼ロマ八26b 同様に、″【霊】″も弱いわたしたちを助けてくださいます。わたしたちはどう祈るべきかを知りませんが、″【霊】″自らが、言葉に表せないうめきをもって執り成してくださるからです。
(c)脱我状態ではあるが、語られる言葉は理解ができることを表して、「霊によって語る」
▼ディダケー 一一7・8
▽ディダケー 一一9
(d)黙示を見る者の心の状態を表して
[霊に満たされて]
▼黙一七3 そして、この天使は″【霊】″に満たされたわたしを荒れ野に連れて行った。わたしは、赤い獣にまたがっている一人の女を見た。この獣は、全身至るところ神を冒涜する数々の名で覆われており、七つの頭と十本の角があった。
▼黙二一10 この天使が、″【霊】″に満たされたわたしを大きな高い山に連れて行き、聖なる都エルサレムが神のもとを離れて、天から下って来るのを見せた。
▼黙一10 ある主の日のこと、わたしは″【霊】″に満たされていたが、後ろの方でラッパのように響く大声を聞いた。
▼黙四2 わたしは、たちまち″【霊】″に満たされた。すると、見よ、天に玉座が設けられていて、その玉座の上に座っている方がおられた。
(e)五旬祭の聖霊に使われて
▼使二4 すると、一同は聖【霊】に満たされ、″【霊】″が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
(ζ)霊は旅にあるキリスト教伝道者を導く
▼使一六6 さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖【霊】から禁じられたので、フリギア・ガラテヤ地方を通って行った。
▼使一六7 ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの【霊】がそれを許さなかった。
7節の注― 夢に現れた幻に導かれて。
9節以下参照
(7)新約聖書にはごくまれに、神からではない霊にとりつかれた人間に使われる
(a)「違った霊」
▼2コリ一一4 なぜなら、あなたがたは、だれかがやって来てわたしたちが宣べ伝えたのとは異なったイエスを宣べ伝えても、あるいは、自分たちが受けたことのない違った【霊】や、受け入れたことのない違った福音を受けることになっても、よく我慢しているからです。
▽2テサ二2 【霊】や言葉によって、あるいは、わたしたちから書き送られたという手紙によって、主の日は既に来てしまったかのように言う者がいても、すぐに動揺して分別を無くしたり、慌てふためいたりしないでほしい。
▼1ヨハ四1 愛する者たち、どの【霊】も信じるのではなく、神から出た【霊】かどうかを確かめなさい。偽預言者が大勢世に出て来ているからです。
▼1ヨハ四2 イエス・キリストが肉となって来られたということを公に言い表す【霊】は、すべて神から出たものです。このことによって、あなたがたは神の【霊】が分かります。
▼1ヨハ四3 イエスのことを公に言い表さない【霊】はすべて、神から出ていません。これは、反キリストの霊です。かねてあなたがたは、その霊がやって来ると聞いていましたが、今や既に世に来ています。
3節の注― 使用一回、他は補足
(b)そのような霊を持つ人物が存在するために、霊の種類を確かめる必要が生じる
▼1コリ一二10 ある人には奇跡を行う力、ある人には預言する力、ある人には【霊】を見分ける力、ある人には種々の異言を語る力、ある人には異言を解釈する力が与えられています。
▼1ヨハ四1b 愛する者たち、どの【霊】も信じるのではなく、神から出た【霊】かどうかを確かめなさい。偽預言者が大勢世に出て来ているからです。
(c)「悪魔は自分の霊で彼を満たす」
▼ヘルマスの牧者第十一のいましめ 3
(d)神が自分のものではない霊を与えることは、非常にまれである
[鈍くする霊]
▼ロマ一一8 「神は、彼らに鈍い【心】、見えない目、聞こえない耳を与えられた、今日に至るまで」と書いてあるとおりです。
(8)しだいに定着し、明確になっていった定式句の中に使われ、神とキリストと並んで、独立した位格として現れる「霊」
(a)「父と子と聖霊の御名によって洗礼を授ける」
▼マタ二八19 だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖【霊】の名によって洗礼を授け、
注― (5)(γ)(イ)(b)を参照
▼ディダケー 七1
▼ディダケー 七3
▽2コリ一三13 主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖【霊】の交わりが、あなたがた一同と共にあるように。
注― (5)(γ)(イ)(b)を参照
▼1クレメンス 五八2
▼イグナティオスの手紙
エフェソのキリスト者へ 九1
▼イグナティオスの手紙
マグネシアのキリスト者へ 一三1b
▼イグナティオスの手紙
マグネシアのキリスト者へ 一三2
▼ポリュカルポスの殉教 一四3
▼ポリュカルポスの殉教 二二1
▼ポリュカルポスの殉教 二二3
▼モスクワ写本によるエピローグ 5