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C・年間・9
thaumazoo
サウマゾー
驚く・不思議に思う
(T)能動態
(1)自動詞。不思議に思う、驚嘆する、驚く(良い意味にも悪い意味にも使うが、それを決めるのは文脈)
(a)前置詞句を伴わずに、単独で
▼マタ八10 イエスはこれを聞いて【感心し】、従っていた人々に言われた。「はっきり言っておく。イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。
▼マタ十五31 群衆は、口の利けない人が話すようになり、体の不自由な人が治り、足の不自由な人が歩き、目の見えない人が見えるようになったのを見て【驚き】、イスラエルの神を賛美した。
▼マタ二二22 彼らはこれを聞いて【驚き】、イエスをその場に残して立ち去った。
▼マタ二十七14 それでも、どんな訴えにもお答えにならなかったので、総督は非常に【不思議に思った】。
▼マコ五20 その人は立ち去り、イエスが自分にしてくださったことをことごとくデカポリス地方に言い広め始めた。人々は皆【驚いた】。
▼マコ十五5 しかし、イエスがもはや何もお答えにならなかったので、ピラトは【不思議に思った】。
▼ルカ一63 父親は字を書く板を出させて、「この子の名はヨハネ」と書いたので、人々は皆【驚いた】。
▼ルカ八25 イエスは、「あなたがたの信仰はどこにあるのか」と言われた。弟子たちは【恐れ驚いて】、「いったい、この方はどなたなのだろう。命じれば風も波も従うではないか」と互いに言った。
▼ルカ十一14 イエスは悪霊を追い出しておられたが、それは口を利けなくする悪霊であった。悪霊が出て行くと、口の利けない人がものを言い始めたので、群衆は【驚嘆した】。
▼ルカ二四41 彼らが喜びのあまりまだ信じられず、【不思議がっているので】、イエスは、「ここに何か食べ物があるか」と言われた。
▼ヨハ五20 父は子を愛して、御自分のなさることをすべて子に示されるからである。また、これらのことよりも大きな業を子にお示しになって、あなたたちが【驚くことになる】。
▼ヨハ七21 イエスは答えて言われた。「わたしが一つの業を行ったというので、あなたたちは皆【驚いている\。
▼使四13 議員や他の者たちは、ペトロとヨハネの大胆な態度を見、しかも二人が無学な普通の人であることを知って【驚き】、また、イエスと一緒にいた者であるということも分かった。
▼使十三41 『見よ、侮る者よ、【驚け】。滅び去れ。わたしは、お前たちの時代に一つの事を行う。人が詳しく説明しても、お前たちにはとうてい信じられない事を。』」
▼黙十七7 すると、天使がわたしにこう言った。「なぜ【驚くのか】。わたしは、この女の秘められた意味と、女を乗せた獣、七つの頭と十本の角がある獣の秘められた意味とを知らせよう。
(b)ときどき、「言う(レゴー)」の現在分詞が続き、驚きの内容が表現される
▼マタ八27 人々は【驚いて】「いったい、この方はどういう方なのだろう。風や湖さえも従うではないか」と言った。
▼マタ九33 悪霊が追い出されると、口の利けない人がものを言い始めたので、群衆は【驚嘆し】、「こんなことは、今までイスラエルで起こったためしがない」と言った。
▼マタ二一20 弟子たちはこれを見て【驚き】、「なぜ、たちまち枯れてしまったのですか」と言った。
▼ヨハ七15 ユダヤ人たちが【驚いて】、「この人は、学問をしたわけでもないのに、どうして聖書をこんなによく知っているのだろう」と言うと、
▼使二7 人々は驚き【怪しんで】言った。「話をしているこの人たちは、皆ガリラヤの人ではないか。
(c)同族名詞タウマ〈驚き〉を目的語として、「驚きを驚く」
▼黙十七6 わたしは、この女が聖なる者たちの血と、イエスの証人たちの血に酔いしれているのを見た。この女を見て、わたしは大いに【驚いた】。
(d)驚く理由や根拠などを表す前置詞ディア・エン・エピ・ペリと共に用いられる
▼マコ六6 そして、人々の不信仰に【驚かれた】。
▼ルカ一21 民衆はザカリアを待っていた。そして、彼が聖所で手間取るのを、【不思議に思っていた】。
▼ルカ二33 父と母は、幼子についてこのように言われたことに【驚いていた】。
▼ルカ四22 皆はイエスをほめ、その口から出る恵み深い言葉に【驚いて】言った。「この人はヨセフの子ではないか。」
▼ルカ九43 イエスがなさったすべてのことに、皆が【驚いていると】、イエスは弟子たちに言われた。
▼ルカ二十26 彼らは民衆の前でイエスの言葉じりをとらえることができず、その答えに【驚いて】黙ってしまった。
▼使三12 これを見たペトロは、民衆に言った。「イスラエルの人たち、なぜこのことに【驚くのですか】。また、わたしたちがまるで自分の力や信心によって、この人を歩かせたかのように、なぜ、わたしたちを見つめるのですか。
▼ルカ二18 聞いた者は皆、羊飼いたちの話を【不思議に思った】。
(e)接続詞ホティやエイを伴って、「不思議に思う、不審に思う、驚く、あきれ果てる」
▼ルカ十一38 ところがその人は、イエスが食事の前にまず身を清められなかったのを見て、【不審に思った】。
▼ヨハ三7 『あなたがたは新たに生まれねばならない』とあなたに言ったことに、【驚いてはならない】。
▼ヨハ四27 ちょうどそのとき、弟子たちが帰って来て、イエスが女の人と話をしておられるのに【驚いた】。しかし、「何か御用ですか」とか、「何をこの人と話しておられるのですか」と言う者はいなかった。
▼ガラ一6 キリストの恵みへ招いてくださった方から、あなたがたがこんなにも早く離れて、ほかの福音に乗り換えようとしていることに、わたしは【あきれ果てています】。
▼マコ十五44 ピラトは、イエスがもう死んでしまったのかと【不思議に思い】、百人隊長を呼び寄せて、既に死んだかどうかを尋ねた。
▼1ヨハ三13 だから兄弟たち、世があなたがたを憎んでも、【驚くことはありません】。
(2)他動詞
「賞賛する、ほめたたえる、不思議に思う、驚く」
(a)事物の対格と共に
▼ルカ二四12 しかし、ペトロは立ち上がって墓へ走り、身をかがめて中をのぞくと、亜麻布しかなかったので、この出来事に【驚きながら】家に帰った。
▼ヨハ五28 【驚いてはならな】【い】。時が来ると、墓の中にいる者は皆、人の子の声を聞き、
▼使七31 モーセは、この光景を見て【驚きました】。もっとよく見ようとして近づくと、主の声が聞こえました。
▼ユダ十六 こういう者たちは、自分の運命について不平不満を鳴らし、欲望のままにふるまい、大言壮語し、利益のために人に【こびへつらいます】。
(直訳「顔[複数形]に感心する」)
(b)人の対格と共に
▼ルカ七9 イエスはこれを聞いて【感心し】、従っていた群衆の方を振り向いて言われた。「言っておくが、イスラエルの中でさえ、わたしはこれほどの信仰を見たことがない。」
▼2テサ一10 かの日、主が来られるとき、主は御自分の聖なる者たちの間であがめられ、また、すべて信じる者たちの間で【ほめたたえられるのです】。それは、あなたがたがわたしたちのもたらした証しを信じたからです。
(受動態で、「ほめたたえられる」)
(U)デポネンティア(形は受動形であるが、意味は能動)で、「不思議に思う、仰天する」
▼黙十七8 あなたが見た獣は以前はいたが、今はいない。やがて底なしの淵から上って来るが、ついには滅びてしまう。地上に住む者で、天地創造の時から命の書にその名が記されていない者たちは、以前いて今はいないこの獣が、やがて来るのを見て【驚くであろう】。
▼黙十三3 この獣の頭の一つが傷つけられて、死んだと思われたが、この致命的な傷も治ってしまった。そこで、全地は【驚いて】この獣に服従した。
(直訳「全地は驚いて、獣の後ろに。」)