2889
thronos
スロノス
座・玉座
A・王キリスト
(1)椅子、座席
(α)一般的に、「椅子」
▼ヤコブ原福音書一一1
(β)特に、「玉座」。
(イ)人間の王や支配者の玉座
(a)権力者の「座」
▼ルカ一52 権力ある者をその【座】から引き降ろし、
身分の低い者を高く上げ、
(b)メシアの先祖であるダビデの「玉座」
▼ルカ一32 その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの【王座】をくださる。
▼使二30 ダビデは預言者だったので、彼から生まれる子孫の一人をその【王座】に着かせると、神がはっきり誓ってくださったことを知っていました。
(ロ)神の玉座
(a)一般的に
▼ヘブ一二2 信仰の創使者また完成者であるイエスを見つめながら。このイエスは、御自身の前にある喜びを捨て、恥をもいとわないで十字架の死を耐え忍び、神の【玉座】の右にお座りになったのです。
▼黙七15 それゆえ、彼らは神の【玉座】の前にいて、
昼も夜もその神殿で神に仕える。
【玉座】に座っておられる方が、
この者たちの上に幕屋を張る。
▼黙一二5 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その【玉座】へ引き上げられた。
▼黙二二1 天使はまた、神と小羊の【玉座】から流れ出て、水晶のように輝く命の水の川をわたしに見せた。
▼黙二二3 もはや、呪われるものは何一つない。神と小羊の【玉座】が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、
▽黙一4 ヨハネからアジア州にある七つの教会へ。今おられ、かつておられ、やがて来られる方から、また、【玉座】の前におられる七つの霊から、更に、証人、誠実な方、死者の中から最初に復活した方、地上の王たちの支配者、イエス・キリストから恵みと平和があなたがたにあるように。わたしたちを愛し、御自分の血によって罪から解放してくださった方に、
▽黙三21b 勝利を得る者を、わたしは自分の【座】に共に座らせよう。わたしが勝利を得て、わたしの父と共にその【玉座】に着いたのと同じように。
▽黙四2 わたしは、たちまち″霊″に満たされた。すると、見よ、天に【玉座】が設けられていて、その【玉座】の上に座っている方がおられた。
▽黙四3 その方は、碧玉や赤めのうのようであり、【玉座】の周りにはエメラルドのような虹が輝いていた。
▽黙四9 【玉座】に座っておられ、世々限りなく生きておられる方に、これらの生き物が、栄光と誉れをたたえて感謝をささげると、
▽黙五1 またわたしは、【玉座】に座っておられる方の右の手に巻物があるのを見た。表にも裏にも字が書いてあり、七つの封印で封じられていた。
▽黙五6 わたしはまた、【玉座】と四つの生き物の間、長老たちの間に、屠られたような小羊が立っているのを見た。小羊には七つの角と七つの目があった。この七つの目は、全地に遣わされている神の七つの霊である。
▽黙五7 小羊は進み出て、【玉座】に座っておられる方の右の手から、巻物を受け取った。
▽黙五11 また、わたしは見た。そして、【玉座】と生き物と長老たちとの周りに、多くの天使の声を聞いた。その数は万の数万倍、千の数千倍であった。
▽黙五13 また、わたしは、天と地と地の下と海にいるすべての被造物、そして、そこにいるあらゆるものがこう言うのを聞いた。
「【玉座】に座っておられる方と小羊とに、
賛美、誉れ、栄光、そして権力が、
世々限りなくありますように。」
(b)次の名詞の属格形と共に
[カリス〈恵み〉の属格で、「恵みの座」]
▼ヘブ四16 だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの【座】に近づこうではありませんか。
[メガローシュネー〈尊厳・偉大〉の属格」と共に、「大いなる方の玉座」]
▼ヘブ八1 今述べていることの要点は、わたしたちにはこのような大祭司が与えられていて、天におられる大いなる方の【玉座】の右の座に着き、
(c)神の玉座としての天に使われて
▼マタ五34 しかし、わたしは言っておく。一切誓いを立ててはならない。天にかけて誓ってはならなない。そこは神の【玉座】である。
▼マタ二三22 天にかけて誓う者は、神の【玉座】とそれに座っておられる方にかけて誓うのだ。
▼使七49 『主は言われる。
「天はわたしの【王座】、
地はわたしの足台。
お前たちは、わたしに
どんな家を建ててくれると言うのか。
わたしの憩う場所はどこにあるのか。
▼バルナバの手紙 一六2
(最後の二箇所では、イザ六六1が直接引用されている)
(ハ)キリストの玉座(キリストは彼の先祖ダビデの玉座を占める、前述イ.を参照)
(a)キリストの玉座は次のような座である
[名詞ドクサ〈栄光〉の属格と共に、「栄光の座」]
▼マタ一九28a イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の【座】に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の【座】に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。
▼マタ二五31 「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の【座】に着く。
[永遠の玉座]
▼ヘブ一8 一方、御子に向かっては、こう言われました。
「神よ、あなたの【玉座】は永遠に続き、
また、公正の笏が御国の笏である。
[御父の玉座の右に位置する]
▼ポリュカルポスの手紙 二1
[御父の玉座と同一であるとさえ見なされる]
▼黙二二1 天使はまた、神と小羊の【玉座】から流れ出て、水晶のように輝く命の水の川をわたしに見せた。
▼黙二二3 もはや、呪われるものは何一つない。神と小羊の【玉座】が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、 ((1)(β)(ロ)(a)を参照)
▽黙三21b 勝利を得る者を、わたしは自分の【座】に共に座らせよう。わたしが勝利を得て、わたしの父と共にその【玉座】に着いたのと同じように。
((1)(β)(ロ)(a)を参照)
(b)キリストに属する者たちは、キリストと共にその玉座に座る
▼黙三21a 勝利を得る者を、わたしは自分の【座】に共に座らせよう。わたしが勝利を得て、わたしの父と共にその【玉座】に着いたのと同じように。
(ニ)十二使徒の座(ここでの十二使徒は、最後の時が成就するときの、裁き手、あるいは支配者)
▼マタ一九28b イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の【座】に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の【座】に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。
▼ルカ二二30 あなたがたは、わたしの国でわたしの食事の席に着いて飲み食いを共にし、【王座】に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。」
▽黙二〇4 わたしはまた、【多くの座】を見た。その上には座っている者たちがおり、彼らには裁くことが許されていた。わたしはまた、イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たちの魂を見た。この者たちは、あの獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった。彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。
注ー複数形が使用されている
(ホ)ヨハネ黙示録に現れる次のような座
(a)二十四人の長老の座
▼黙四4 また、【玉座】の周りに二十四の【座】があって、それらの【座】の上には白い衣を着て、頭に金の冠をかぶった二十四人の長老が座っていた。
▼黙一一16 神の御前で、【座】に着いていた二十四人の長老は、ひれ伏して神を礼拝し、
(b)陰府の諸力の座
[獣が竜から受け取る座]
▼黙一三2 わたしが見たこの獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と【王座】と大きな権威とを与えた。
▽黙一六10 第五の天使が、その鉢の中身を獣の【王座】に注ぐと、獣が支配する国は闇に覆われた。人々は苦しみもだえて自分の舌をかみ、
[サタンの座]
▼黙二13 「わたしは、あなたの住んでいる所を知っている。そこにはサタンの【王座】がある。しかし、あなたはわたしの名をしっかり守って、わたしの忠実な証人アンティパスが、サタンの住むあなたがたの所で殺されたときでさえ、わたしに対する信仰を捨てなかった。
ペルガモンの教会に宛てた手紙の中に見られるこの「サタンの座」は、その地にあった有名なゼウスの祭壇である(エノク二五3、その頂きが玉座のような山)と、しばしば理解される。しかし、むしろアスクレピオスの神殿であると考える者もあり、ブセットは皇帝崇拝の中心地としてのペルガモンを考える
(2)転義して
(α)「支配権、主権」(前述のいくつかの箇所でも、この意味が可能かもしれない)
(a)形容詞アイオーニオス〈永遠の〉と共に、「永遠の玉座」
▼1クレメンス 六五2
▼ポリュカルポスの殉教 二一
(β)超自然的存在のひとつの位階の名称
▼コロ一16 天にあるものも地にあるものも、見えるものも見えないものも、【王座】も主権も、支配も権威も、万物は御子において造られたからです。つまり、万物は御子によって、御子のために造られました。
[バウワーが分類しなかった用例]
◆黙四5 【玉座】からは、稲妻、さまざまな音、雷が起こった。また、【玉座】の前には、七つのともし火が燃えていた。これは神の七つの霊である。
▼黙四6 また、【玉座】の前は、水晶に似たガラスの海のようであった。この【玉座】の中央と【その】周りに四つの生き物がいたが、前にも後ろにも一面に目があった。
6節の注ー用三回。第三番目の直訳ー「[その]玉座[の周囲に]」
◆黙四10 二十四人の長老は、【玉座】に着いておられる方の前にひれ伏して、世々限りなく生きておられる方を礼拝し、自分たちの冠を【玉座】の前に投げ出して言った。
◆黙六16 山と岩に向かって、「わたしたちの上に覆いかぶさって、【玉座】に座っておられる方の顔と小羊の怒りから、わたしたちをかくまってくれ」と言った。
◆黙七9 この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、【玉座】の前と小羊の前に立って、
◆黙七10 大声でこう叫んだ。「救いは、【玉座】に座っておられるわたしたちの神と、小羊とのものである。」
◆黙七11 また、天使たちは皆、【玉座】、長老たち、そして四つの生き物を囲んで立っていたが、【玉座】の前にひれ伏し、神を礼拝して、
◆黙七17 【玉座】の中央におられる小羊が彼らの牧者 となり、
命の水の泉へ導き、
神が彼らの目から涙をことごとく
ぬぐわれるからである。」
◆黙八3 また、別の天使が来て、手に金の香炉を持って祭壇のそばに立つと、この天使に多くの香が渡された。すべての聖なる者たちの祈りに添えて、【玉座】の前にある金の祭壇に献げるためである。
◆黙一四3 彼らは、【玉座】の前、また四つの生き物と長老たちの前で、新しい歌のたぐいをうたった。この歌は、地上から贖われた十四万四千人の者たちのほかは、覚えることができなかった。
◆黙一六17 第七の天使が、その鉢の中身を空中に注ぐと、神殿の【玉座】から大声が聞こえ、「事は成就した」と言った。
◆黙一九4 そこで、二十四人の長老と四つの生き物とはひれ伏して、【玉座】に座っておられる神を礼拝して言った。「アーメン、ハレルヤ。」
◆黙一九5 また、【玉座】から声がして、こう言った。「すべて神の僕たちよ、神を畏れる者たちよ、小さな者も大きな者も、わたしたちの神をたたえよ。」
◆黙二〇11 わたしはまた、大きな白い【玉座】と、そこに座っておられる方とを見た。天も地も、その御前から逃げて行き、行方が分からなくなった。
◆黙二〇12 わたしはまた、死者たちが、大きな者も小さな者も、【玉座】の前に立っているのを見た。幾つかの書物が開かれたが、もう一つの書物も開かれた。それは命の書である。死者たちは、これらの書物に書かれていることに基づき、彼らの行いに応じて裁かれた。
◆黙二一3 そのとき、わたしは【玉座】から語りかける大きな声を聞いた。「見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。神は自ら人と共にいて、その神となり、
◆黙二一5 すると、【玉座】に座っておられる方が、「見よ、わたしは万物を新しくする」と言い、また、「書き記せ。これらの言葉は信頼でき、また真実である」と言われた。